生存戦略と、毒と、牛乳〔5209〕2017/07/20
2017年7月20日(木)梅雨明け
で、昨日、やっと気象庁も梅雨明けを発表。1週間前の先週13日に梅雨明け宣言した、僕の勝ち。あれからほとんど降ってませんもんね。
写真は今朝、4時過ぎの堀川。鏡川大橋北詰。東の空に三日月と、金星。お月様のすぐ横には牡牛座のアルデバラン。季節はどんどんと通り過ぎてゆく。東の地平線には、そろそろ、ベテルギウスも見え始める、夏の早朝。
今朝の高知新聞には、稲刈りが始まったというニュースが載ってました。そう。高知では、もう、稲刈りだ。
夜は暑いので、もちろん窓を開け放して寝てます。クーラーは嫌いなので。蚊が入って来んように、網戸をたててね。
ところが昨夜、どっから入って来たのか一匹の、蚊。たとえ一匹でも、寝室に入って来られると嫌ですよね。夜中に蚊退治で騒動してしまった。でも、やはり蚊に刺されてしまいました。ああ、悔しい。
蚊に刺されながら考えたこと。
こないだの毒キノコの話。
僕の血液に、蚊にとっては猛毒の成分が含まれていたのなら、一回刺されただけで蚊は死んでしまい、それ以上刺されることないのに。そんなことを考えていれば、そのうち、人間の血液にも蚊にとって猛毒になるような成分が含まれるように進化するのかも知れません。
生物は、地球の歴史とともに、そんな感じで進化してきたのではないだろうか。毒を持つ生物は、自分が生きて行く為に毒を持つように、なった。
で、横溝正史の「悪魔の手毬唄」で殺人に利用されたのは、ヤマトリカブトでした。覚えてますか?お庄屋殺し。
大学時代に所属していた野草を食べるサークル「なべの会」では、「トリカブト」「ドクゼリ」「毒ウツギ」を三大毒草として伝えていた。食べると死に至る毒草、トリカブト。
この毒草は、映画でもそうであったように、食べるやいなや、症状が出る。as soon asだ。
毒草の戦略としては、すぐに死んでもらった方が、自分の生存確率が高くなる。
トゲトゲとかに毒を持つ虫も、食べたら死ぬぞ、と捕食者を威嚇し、身を守る。トリカブトと同じような戦略と言えよう。
ところが、こないだご紹介したドクツルタケなどのキノコは、すぐに症状が出ない。
ネットで調べると、こんな風になる。
まず、食後6~24時間後に、下痢、腹痛が発生。しかし、その症状は1日でおさまる。ところが。肝機能、腎臓機能障害で、黄疸が現れる。ここで気付かんといかんね。
そうこうしているうちに肝臓、腎臓が破壊されてゆき、苦しみながら昏睡状態に陥って、死に至る。苦しみで絶叫しながら死に至る、というケースもあるようで、こんな死に方だけはしたくない、という例の一つだね、これは。
横溝正史さんは、すぐに症状がでるヤマトリカブトを使う必要があった。しかし、完全犯罪を目指すのであれば、ドクツルタケの方が相応しいような気もする。僕がミステリ作家なら、こっちを使うのに。
でも、ドクツルタケと思って食べさせたらよく似たシロツルタケで、ただの美味しい料理を食べさせて終わってしまった、という展開もアリでしょうか。
話が逸れた。
すぐに症状がでない、ドクツルタケの戦略とは。
すぐに症状が出ないので、たくさん食べることになり、確実にやっつける可能性が増える。そして、その食べた個体が生命活動を終えると、そこは、キノコの菌床にとって栄養満点の環境ができあがってゆく。
という遠大な説もある、と、こないだ書きました。すぐに毒の症状が出ない理由の、想像。
どうでも良いですが、ツボのある白いキノコを食べるのはやめておきましょう。
結局、昨夜の寝室の蚊は、しばらく騒動した後で、パンっと、やっつけました。
血液に毒のない僕にできることは、この騒動で汗をかいたので、熱中症にならないよう牛乳を飲むことくらいでした。