鎮守の森でクマゼミがワシャワシャ〔5208〕2017/07/19
2017年7月19日(水)晴れ
近所の生物シリーズ。今朝はクマゼミ。
昨夜は、県外からのお客様をお迎えして、結構遅くまで飲んでました。なので、出勤はちょっと遅め。写真は、今朝7時前の野市、上岡八幡宮さん。嘉永年間に建てられた鳥居の柱に、クマゼミの抜け殻。鎮守の森はクマゼミの大合唱。夏だ。
クマゼミは、地中で4~5年を幼虫として、過ごす。セミは7年地中で暮らす、と学校で習いましたが、あれはアブラゼミにかありません。で、セミが幼虫として過ごす期間は素数である、という話もマコトシヤカではありますが、根拠は、薄い。よくわかっていない、セミの生態。
昨日、車でラジオを聴いてましたら、あるパーソナリティが、虫嫌いのことを話してました。虫は、挨拶も無しに、勝手に人の周辺に入り込んでくるので嫌いだ、と。そのパーソナリティは29歳で、虫は自分より年下なのに、挨拶も無いというのが嫌いであるとの話だった。
それを聞きながら、いや、虫にも長生きのやつがおるぞ、と思ったのは僕だけではないだろう。
素数ゼミの話で出てくる13年ゼミや17年ゼミ。そんだけの期間、地中を幼虫として過ごすセミが居るのは、間違いない。であるとするならば、もっと長生きの昆虫も絶対に存在するだろう、というのが僕の直感。
で、調べてみました。
でも、昆虫というのは謎が多く、一口に長生きの昆虫と申しましても、人によって言うことが違う。まあ、当たり前っちゃあ当たり前だ。そんなに長い期間、虫の個体の観察を続ける暇な人も、そんなには居ないだろうから。
でも、かなりのページが一番の長生きとして挙げている虫が、ナスティテルメス・シロアリの女王アリだ。なんと、100年、卵を産み続けたと言います。誰が数えたか知らんけど。そう。誰がそんなこと、実証したんだろう。でも、いくつかのページで、この虫が虫界最長の寿命を誇る、と書いてあるところを見ると、本当なのだろうか。
あと、アメリカアカヘリタマムシが50年以上、幼虫として過ごすと書いちゅうページもあるし、ブプレスティス・スプレンデンスというタマムシも、37年生きたとある。これは誰かが飼育して確認したのかも、知れない。だって37年とかいうピンポイントの年数なので。
どちらにしても、タマムシは、長寿が多いのか。
ナタールオオキノコシロアリの女王アリも、50年以上の寿命らしい。シロアリ、恐るべし。
シロアリは、女王アリとして長寿になる訳だが、それ以外は、だいたい、幼虫として何十年も過ごす長寿虫が多い。虫には、そんな生態のやつが多いですよね。
この神社を喧しく彩っているクマゼミも、幼虫として地中で過ごすのが4~5年。で、さなぎになり、こうやって殻を脱ぎ捨てて成虫になって過ごすのが2週間くらい。
やっと地中に出たのに、そっからあっという間に死んでゆく。そんな生態を見て、儚さを感じる必要は、ない。
だって、たぶん、彼ら彼女らにとって、生きるということは地中で過ごす、ということだから。それこそが、生きる目的であり、生きるということそのもの。
その一生の最後に地上へ出てきて鳴き続けるのは、子孫を残すという目的の為。そして繁殖し、一生を、終える。
彼ら彼女らが、どこに、生き甲斐や生きる幸せを感じているのかは、僕らには決して解らないこと。勝手に僕らが想像しては、なりません。
人生でも同じこと。一緒に働く仲間や、パートナー、お客様が何を幸せと感じるかを、こちらで決めつけてはならないと、思いました。人類は会話ができ、態度で表現できるので、ちゃんと、聴いて感じて考えよう。セミの幸せはわからんけど、人間の幸せは、きっと、わかる。