伯備線特急「やくも」の車窓から〔954〕2005/11/25
2005年11月25日(金)岡山の山中も晴れちょろうが
ここは中国山地の山中。伯備線の井倉(いくら)駅の少し南。伯備線特急「やくも」の車窓から撮影してみました。
今日は、出張で鳥取方面に向かいゆうところです。高知は、まだ紅葉にはちくと早いのでありますが、ここ中国山地は紅葉真っ盛り。すばらしいですね。
車窓からの写真なので、くっきり鮮やかさが伝わらんのが惜しいですが、ホントにすばらしいです。出張の楽しみはこんなところにもありますね。この辺り、白い地肌をむき出した大きな岩が直立しちょりまして、壮大な光景になっちょります。そしてその岩肌を彩る紅葉。
井倉の駅の界隈にはたくさんの石灰工場がありました。この辺りは石灰岩の地層が走る地域なんですね。高知の三宝山や稲生と同じ。で、「井倉洞」とか「満奇洞」とかの看板が見えましたので、三宝山の近くに龍河洞があるのと同じ理屈で鍾乳洞がたくさんあるのでございましょう。
中国山地を走ると、悠久の歴史を感じます。神社仏閣も多いのですが、山全体がなんとなく古い古い歴史を感じさせてくれるのです。大和朝廷の前の時代、吉備の勢力やここから北へ抜けた山陰の勢力が日本の中でも重要な地位を占めちょったのはご存じの通り。この、高梁川沿いにも、古代の文化が大いに花咲かせました。そんなことを感じながらの汽車旅は、なかなかに趣深いのであります。
「やくも」の先頭車両の運転席のすぐ後ろの席に座っちょりますが、運転席から若い女性の「ナントカヨーシ!」てな感じの元気が声が響いてきます。女性の運転士さんも増えてきましたね。駅などで停車するとシーンっとしますので、その元気な声が響き渡ります。そう。「やくも」は電車特急やったがです。電車は、止まったとき、こぢゃんと静かながですね。普段の土讃線ヂーゼル特急とはエライ違いです。こんな発見も出張ならではですな。