雨の立川番所書院〔8067〕2025/05/17

2025年5月17日(土)雨
昨夜からよく降ってます。早朝、会社でふた仕事ほどを片付けてから、香川方面へ向かいました。早朝だったので、国道32号線を大杉まで走り、そこから県道5号線で愛媛との県境を越え、新宮インターから高速に乗って香川へ。
雨の県道5号線は、対向車もまったくない静かな静かな道でした。ただ、道には落石や木の枝が散在してて、気をつけて走らんといけません。現在の高速道路は、このルートの上を走っており、かつては土佐と中央を結ぶ幹線路であった話は、幾度も書いてきました。1718年からは参勤交代のルートにもなったしね。
写真は「旧立川番所書院」。藩政期、土佐の国境警備で置かれた番所の中でも最上位に置かれる重要な番所、立川番所。「たちかわ」ぢゃないよ、「たじかわ」だよ。
この書院の正面に、1.5m~2mくらいの小さな櫓が単管で組まれ、その上からこんな写真が撮影できるようになってます。雨の番所書院。いいねー、なかなか。
この建物は、寛政年間に、番所役人によって建てられたものだそう。横に説明版があって、「すでに170年以上経た古い建物」と書かれてます。が。寛政年間は1789年ー1801年なので、今では230年くらい経過してます。その説明版は昭和56年、1981年に立てられたもの。それから半世紀近くが経過するけど、1981年に170年ということはないよね。180年以上は、経ってます。文章が書かれた時期と説明版が建てられた時期がズレているんでしょうかね。どうでもいいですが。
ともあれ、僕が高校を卒業した頃の説明版がそのまま、というのもなかなかやねー。
ここを通っていた街道。当然、馬も使った訳で、急坂の山道を苦労して越えていった様子は、容易に想像できます。馬は、重量物を運ぶのには大切な輸送手段だった。
ところで、現生人類の、他の動物よりも優れている身体的特徴って何なのか。それは、持久走力。
こんなページがありました。大型犬は、1-2kmでは人間よりも速いけど、それ以上の距離だと人間が速い。馬も、10km-15kmくらいまでは人間より速いけど、それ以上になると人間が速いそうです。馬って、1日に20kmくらいが走る限界だったとも書いてます。そう。だから、駅伝制度や伝馬制度ができた訳だ。
ここから伊予との国境を越えると、馬立。高知自動車道の馬立PAがありますね。「馬立て場」とは、AIによると、街道の途上や峠のような難所に、休憩や馬の休息のために設けられた場所のこと、とのこと。
ここと伊予の間の峠は、馬にとっても大変な難路だったことでしょう。
高速道路の上をひっきりなしに車が通っていくけど、ここは、今は誰も訪れてない、1981年の説明版がそのままの、静かな静かな雨の立川番所書院前。