五台山展望台〔8028〕2025/04/08

2025年4月8日(火)晴れ
気温の関係もあって、今年の桜は遅くまで咲いてます。入学式に桜満開、てな感じでしょうか。そんな4月8日は花祭り。お釈迦さまの誕生日。
ここは五台山のてっぺん。五台山の桜はまさに散り始めて桜吹雪。それはそれで、なかなかいい風情となっております。かつての展望台が解体された後に建てられた木造仮説展望台の上から撮影した、夜明け前の風景。眼下には、美しい高知の夜景。
六甲山からの神戸の夜景、函館山からの函館の夜景に並ぶ、五台山からの高知の夜景。言い過ぎました。
が、高知市民が高知市の夜景を眺めるスポットで真っ先に思い浮かべるのが、今も昔も五台山。
以前の展望台は、僕が子供の頃にできたロープモノレール、あの丸い水色の自走式モノレールの山頂駅として建てられた建物でした。正式名称は「見国停留場」。みくにていりゅうじょう。この場所が藩政期の昔から「見国嶺(けんこくれい)」と呼ばれる眺望絶佳の場所だったので「見国停留場」。
その旧展望台が解体され、3社からなるJVで、パークPFI方式で新展望台が建設されると決まったのが、2023年3月のこと。丁度2年前。オープン予定は2025年春。
そして今、2025年春やけど、まだ建ってません。建設資材高騰など、色んな紆余曲折があったようです。で、3社JVだったのが、ミタニ建設工業さんの単独事業となり、来年2026年春のオープンということで再び動き始めたとのこと。どうやら今月中旬には工事が始まるみたい。
今は、更地のこの場所。このすぐ下の場所。ここに、貝殻をイメージしたような素敵な展望台が来春オープン。の、予定。
こないだ、2月27日から3月10日まで、菜園場の「コレンス」で、この建設プロジェクトについてのギャラリー展示をやってたので、行ってました。
このプロジェクトに賭ける関係者の熱い想いが感じられる展示。そこで配布されたペーパーには、矛盾を抱える「パークPFI方式」への挑戦、未来に向けた挑戦の思いが綴られていて、なるほど、と感じた次第でした。行政が所有して民間企業が期間限定(ここの場合は20年)で運営する「パークPFI方式」は、全国各地で採用されているけど、低コストで建築して収益を上げ、時が経つと解体する、といったものなんだそう。しかしそれでは、持続可能な社会に繋がらない。「安く作れ、儲けろ、そして壊せ」では、サスティナブルではない。その限界に挑戦し、未来を見据えた新しい展望台を作ろう、というのがこの五台山展望台建設プロジェクト。
当初の予算ではまったく建設できない事業やけど、関係者が苦渋の決断をし、動き始めたと言います。こういった熱い思いは応援したいねー。
この、美しい風景を見下ろす更地に込められた未来への想い。
僕が子供の頃、熱い想いでロープモノレールと展望台を作った先人が居たように、今も、熱い思いの高知県人が、居ました。その意気や、よし。