「雪割桜」の謎を解き明かす〔8003〕2025/03/14

2025年3月14日(金)晴れ
こないだ、須崎、桑田山の雪割桜のこと、書きました。愛媛松山から頂戴してきた一枝から接木し、増やしてきたという「ツバキカンザクラ」を、いつしか誰かが「雪割桜」と呼ぶようになった、という話。
で、ネットで「雪割桜」を検索すると桑田山の「雪割桜」が出てくることから、そのツバキカンザクラを「雪割桜」と呼ぶようになり、有名にしたのは桑田山である、ということのようであります。
では、昭和24年に、同名映画の主題歌として大ヒットした「青い山脈」に出てくる「雪割桜」とはどういった関係になるのか。どちらが先なのか。今朝は、そんな考察をしてみよう。
今一度、藤山一郎さんの歌で大ヒットした「青い山脈」の1番の歌詞を見てみますね。
若く明るい 歌声に
雪崩は消える 花も咲く
青い山脈 雪割桜
空の果て 今日も我らの 夢を呼ぶ
こんなページを見つけました。この、「西條八十全集9」に出てくる記述というのが正しいとすれば、つまり八十の「雪割桜と言うのは、僕の考えた新語だ」という言葉が正しいのだとすれば、「青い山脈」に出てくる「雪割桜」は、西條八十が、戦後日本の、古い因習を打ち破って新しい時代を築き始めた若人たちの力を表現する造語であった、ということになるんでしょうか。
その「雪割桜」という名前が、まだ冬の雪が残るような季節から咲き始めて、逸早く春の訪れを感じさせてくれる「ツバキ寒桜」のイメージに合う、ということで、桑田山の人たちがそう呼び始めた、というストーリーが考えられますよね。いや、真相はわかりません。
ネット情報からの推測ってのは危ないので、一度、「西條八十全集9」を調べてみんといけませんな。
写真は、会社の近く、高知高専の桜。道路沿いで、2月には満開になる早咲きの桜は、今はもう葉桜。実はこの桜も「ツバキ寒桜」。つまり「雪割桜」なんですね。ご存知でしたか?
でもあれやね。「雪割桜」と聞いて「青い山脈」を連想するってのは古い人間の証拠かも知れません。ビックリしたけど、鶴田浩二さんって62歳で亡くなってるんですね。今の僕より若いではないか。ビックリ。
古い奴だとお思いでしょうが、本人はまだ若いつもりなんでございます・・・
「古い人間」で鶴田浩二「傷だらけの人生」を連想するのもタイガイのもんやけど。