土佐くろにマルタイ〔7948〕2025/01/18
2025年1月18日(土)晴れ!
マルタイ発見。
ここは土佐くろしお鉄道中村・宿毛線の、土佐佐賀駅。今朝、弊社中村支店に行ってて見つけました。いや、こんなところに居たんだね、マルチプルタイタンパー。
オーストリア、プラッサー&トイラー社製の線路保守車両。以前、後免駅や大田口駅に停車しているのを紹介したこと、あります。昨年は、東海道新幹線で事故した保守車両、ということで有名になりました。いや、別に有名にはなってないか。まあ、そんなマルチプルタイタンパー。JR四国が保有する車両だと思うけど、ここ土佐くろしお鉄道の駅に停車しているということは、貸し出されてるんでしょうね。なるほど。
マルタイは、以前にもこんな動画があると紹介した(7分15秒くらい)通り、線路に敷き詰められているバラストを突き固める車両。時々こういった作業をしないと、バラストが偏って線路に歪みが出たりする訳で、列車走行の安全にも関わってくるという訳だ。
で、恐らくはかなり高価な保守車両。でもJR四国は少なくとも2台は保有している模様。この動画(7分15秒)のマルタイは、このマルタイとは別車両のようなので。土讃線と土佐くろでは、後免駅で見たのも大田口駅で見たのも、そして今日土佐佐賀駅で見たのも、同じ車両。その車両を、第三セクターの土佐くろしお鉄道に貸し出している、ということだと思います。財政基盤の弱い土佐くろさんが、こんな高価な保守車両を購入するのは無理があるでしょう。だからこういう貸し借りは、いいと思います。
考えてみれば、鉄道って、保守にお金がかかります。道路は国や県や市町村が管理し、その保守は行政の責任で行われる。そこを走る車は、例えそれが公共交通のバスとかであっても、保守料を直接支払う必要なありません。
同じ公共交通でも、鉄道の場合は、列車を走らせる事業者の負担で線路を敷設し、保守管理しなくてはならない。この違いは大きいよねー。やはり、検討すべきは上下分離法式なのかも知れません。そうしないと、地方の公共交通はもたない。
昨夜、ある祝賀会でお隣に座ったのが大阪体育大学の学長さんでした。いろんな都市の、スポーツを通じた街づくりに関与しておられ、大変勉強になるお話を聞けたのですが、その中で、宇都宮市のライトレールのことも喋っておられました。新しいトラムの成功事例で、まだまだ延伸する計画があるという宇都宮ライトレール。都心に駐車場が不要になり、1億円を超えるマンションができるようになったと言います。その一助になっているのがライトレールと聞くと、鉄分の濃い僕のお尻がむずむずするのでした。
スポーツを通じた街づくり。県民体育館を、5000名収容の多目的アリーナにする計画は、進み始めました。そこをBリーグチームの本拠としたい。バスケット、Bリーグのチームが無い県って、あと6県しかないって、知ってました?
桟橋、南高校跡地とワンパークを一緒にして、サッカーを中心としたスタジアムを作る。もちろんメインはJリーグの高知ユナイテッドだ。アリーナやスタジアムへ行くアクセスは、もちろん電車。桟橋高知駅線は北へ、イオンまで延伸し、公共交通とスポーツツーリズムが融合した新しい都市のできあがり。いいねー。夢なのでしょうか。お腰がむずむずする。
ともあれ、各事業の独立採算だけで物事を考えていると、正しい未来は描けないと思う。
マルタイの話でした。とさでん交通さんには、こういった車両はないでしょう。かなりの部分を手作業でやっていると推察します。安全の問題もあるので、そろそろ社会全体で考えていく必要があるのではないか、などと、土佐くろ出張中のマルタイを見て思うのでした。