文化〔7872〕2024/11/03
2024年11月3日(日)晴れ!
昨日は荒れたお天気やったけど、今日は気持ちよく晴れました。秋晴れ。秋の行楽日和で、みなさんあちこちお出掛けでしょうか。今日は「文化の日」。
「文化の日」は、昭和21年11月3日に日本国憲法が公布されたことにちなんで制定された国民の祝日。日本国憲法は半年後の5月3日に施行される訳で、そちらが「憲法記念日」になりました。
文化の日。
三省堂の「新明解国語辞典」で「文化」を引いてみよう。
【文化】
その人間集団の構成員に共通の価値観を反映した、物心両面にわたる活動の様式(の総体)。また、それによって創り出されたもの。[ただし、生物的本能に基づくものは除外する。狭義では、生産活動と必ずしも直結しない形で真善美を追求したり獲得した知恵・知識を伝達したり人の心に感動を与えたりする高度の精神活動、すなわち学問・芸術・宗教・教育・出版などの領域について言う。この場合は、政治・経済・軍事・技術などの領域と対比され、そのことを強調するために「精神文化」と言うことがある。また最も広い用法では、芋を洗って食べたり温泉に入ることを覚えたサルの群れなど、高等動物の集団が後天的に特定の生活様式を身につけるに至った場合も含める。]
さすが新明解。「[ 」以降が長いねー。温泉のサルの話まで出てくるとは思わんかった。なかなかの矜持をもって説明してます。文化って奥が深い。
こうなると、我らが「大言海」の「文化」も見ておかねばなるまい。なるまい。
ぶん-くワ 文化
(一)武力、刑罰ナドヲ用ヰズニ、教化スルコト。
(ニ)自然ヲ純化シ、理想ヲ實現セムトスル人生ノ過程。即チ、人間ガ自然ヲ征服支配シテ、本来具有スル究極ノ理想ヲ實現完成セムトスル過程ノ総称。カカル過程ノ産物ハ、學問、藝術、道徳、宗教、法律、経済、ナド是レナリ。
(三)俗ニ、西洋風ナルコト。又、新シガルコト。
なるほどー。これも深い。ひょっとしたら現代人が「文化」を認識している感覚と、明治の頃の「文化」感はかなり違ってたのかも知れません。そしてこの(三)も興味深いねー。「文化」に、西洋風で新しがるといった意味を感じていたのは、明治ならではでしょうか。現代の「新明解」と昔の「大言海」では、同じ「文化」でもこんなにも違うんだ。いや、勉強になりました。
全然話は変わるけど、僕が中学生の頃から流行ったのが「試験に出る英単語」。どうやら世間では「デルタン」と呼んでたみたいやけど、僕らは「シケタン」と呼んでた、あの英単語参考書。結局、ほとんど最初の方に出てくるのしかやってないので、覚えてるのは最初の方だけ。シケタンあるある。その最初の方に
Culture 文化
というのがあったような記憶が。半世紀以上前のことなので曖昧やけど、もしその記憶が正しいとすれば、Cultureという単語は試験によく出てた訳だ。解説文に
「Civilization(文明)とは似て非なるもの」とあったような記憶も。間違ってたらごめんなさい。
そう。文化と文明は、同じ「文」が付いてるけど、全然違う意味。文明がなくても文化は花開くけど、文化がなければ文明は成り立たない、などと思う、文化の日の朝。