蝉の抜け殻とキンモクセイ〔7861〕2024/10/23
2024年10月23日(水)雨
昨夜から、雨。結構降ってますな。今後の天気予報、傘マークが多いのは秋雨前線なんでしょうか。いよいよやっと、秋深し。
秋深しやけど、まだ、キンモクセイの匂いがしません。先日東京へ行った際には、街のあちこちからキンモクセイの匂いがしてました。♪甲州街道はもう秋なのさー、みたいな感じやったのに、高知のキンモクセイはまだまだ。
本社前の大きなキンモクセイも、まだ、匂い始めてません。よく見ると、セミの抜け殻がどっさり。この目の前だけでも5個。そして向こうにもあちらにも。こんなにたくさん、ここで脱皮してたんだねー。と、言うことは、この地面の下ではセミの幼虫が生活しているのかも知れません。いや、きっとそうだ。そう思うと、なんだか楽しい。
本社前のキンモクセイは、まだ、夏の名残りの蝉の抜け殻。恐らくはクマゼミ。クマゼミが幼虫として地中で暮らすのは4~5年とされてるので、この抜け殻の子たちは、コロナ前に生まれ、コロナ期間を地中で過ごしてきた、という訳だ。まあ、蝉にはコロナは関係ないけど。
三省堂の「新明解 国語辞典」で「抜け殻」を見てみよう。
ぬけ-がら
【脱(け)殻・抜(け)殻】
[セミ・ヘビなどの]脱皮したあとの殻。元気(やる気)を無くした人の意にも用いられる。
そうか。やる気を無くした人は「抜け殻」なのか。さすが、新明解。
成虫になった蝉は、地上に羽ばたき、短い夏の生を過ごして繁殖し、子孫を残して果てる。その一生の中で、圧倒的に長い時間を地中で過ごす訳で、以前にも書いたけど、地中で生きている時間こそが、蝉の「生」そのもの。その最期に、地上に出て繁殖して子孫を残すだけ。そう思う。
蝉の抜け殻を見ていると、「生命」って何だろう、「時間」って何だろう、などと思い耽ってしまうね。そんな感慨を抱くのは、やはり、秋だから。
思い耽ってるうちに、夜が明けてきました。さあ、仕事だ!