シリウスと太陽暦とアース・ウィンド&ファイヤー〔7835〕2024/09/27
2024年9月27日(金)晴れ!
本社棟前、午前5時。秋分の日も過ぎ、徐々に夜明けが遅くなってきました。窓の外からは虫の声。やはり、暑さ寒さも彼岸まで、なのだ。まあ、昼間は30℃超えで暑いけど。
夜明け前の中天には、冬の星座を代表するオリオン座がドカンと居座り、ベテルギウス、プロキオン、そしてシリウスの「冬の大三角系」が存在感を発揮する季節になりました。この星々を見ることで、季節の移ろいを感じるねー。もう、冬も近い。
剪定されたキンモクセイのすぐ右上に輝く一際明るい星が、シリウス。全天で、太陽に次いで明るく見える恒星、シリウスは、太古の昔から特別な星として崇められてきた歴史を持ちます。ただ、日本では、こないだ書いた北極星とか北斗七星のように信仰の対象とはなってなくて、「大星」「青星」といった味気のない名前で呼ばれたりしてたようです。
シリウスを一番尊崇したのは、古代エジプトでしょうかね。
エジプト神話に出てくる豊穣の女神、ソプデトは、シリウスが神格化された神。その起源はイシスとされ、とてもとても重要な神様。ウィキによると、ヒエログリフでは△で表現されているという、ソプデト。シリウス。
約5000年前のエジプトで、シリウスが明け方の東の空に見え始めるのは7月中旬。古代エジプト人は、明け方前にシリウスが見え始めると、そろそろナイルが氾濫し、農耕の準備を始める時期となる、と知ってたのでした。毎年のナイルの氾濫が肥沃な土壌をデルタ地帯にもたらし、その富が、古代エジプトの繁栄を支えた訳で、そんな意味でシリウスはとても重要な星として崇められたのでした。
夏の、シリウスが東の地平成から見え始める日を年の始めとしてエジプトで作られた暦が、つまり、現在僕らが使っているグレゴリオ暦の元となるユリウス暦の元となったのが、シリウスの元旦を起点に考えられたエジプトの暦であった訳で、シリウスって、すごい。
エジプトと太陽暦。ああ。僕ら世代が瞬時に思い浮かべるのは「アース・ウィンド&ファイヤー」の「太陽神」だ。強烈やったねー、あのLP。ジャケットにはピラミッドとエジプトを連想させる像が描かれ、なんか、ピラミッドには宇宙のパワーが漲っておる、みたいな、月刊ムーみたいなことを感じさせるレコードだった。僕ら世代はあの音楽で踊り狂った世代なのだ。そうなのだ。
先日、中村で「おまちでディスコ 踊るハタラジャ」というイベントが開催され、1970年代のヒットナンバーが流れるなか、ミラーボールの下で「ハタデーナイトフィーバー」を楽しんだという記事が、流れてました。いいねー。参加した多くは、おそらく、僕ら世代だ。間違いない。その最後は「アース・ウィンド&ファイヤー」の「セプテンバー」だったんだって。いいねー。
シリウスの話でした。
現代日本でも、シリウスが東の空に昇り始めるのは8月始めくらいでしょうか。今はもう、かなり高い位置まで昇ってきました。10月中旬になれば、デネボラ、アークトゥルス、スピカの「春の大三角形」が夜明け前の東の空に昇り始めます。
秋来りなば、春、遠からじ。