これからの地図の世界〔7833〕2024/09/25
2024年9月25日(水)薄曇り
Googleマップとかができて、地図の世界が大きく変わりました。リアルの、実際の、そのままの地図であったりストリートビューであったりは、Googleマップがあれば事足りるようになった、現代。この十数年の進歩ってすごいよね。そこで、これまで地図を作成して提供してきた皆さんの環境は激変し、それぞれ工夫を凝らすようになりました。代表的なのは国土地理院の「地理院地図」でしょう。
このにっこりひまわりでは重宝しまくっている地理院地図。土地の成り立ち、地質、過去の航空写真、災害情報、断層図などなど、歴史と蓄積のある地理院地図ならではの進化が目覚ましく、本当に重宝しております。
紙の地図と言えば、マップル。昭文社のマップルは、地図業界の大御所であり続けてきたけど、流石にGoogleマップには押され、そんな中でいろんな新機軸を打ち出してきておられます。そんなひとつに、こんな地図がありました。
先日、鉄分の濃い知人Kさんが教えてくれた地図帳。早速買ってしまった。これ、なかなか面白い。読み物としても秀逸で、いつまででも眺めていられます。
現在の鉄道地図だけではなく、廃線となった路線や未成線、かつて存在した森林鉄道はもちろんのこと、その土地や鉄道会社の歴史蘊蓄などなどが詳細に書き込まれた地図になっております。すごいね。
左側の167ページは、土讃線界隈。右側の174ページは高知市界隈の拡大地図。いかがだろうか。以前探検した土讃線の廃線跡も、これもこれもキチンと表示されてます。繁藤駅のところには、1972年の繁藤災害のことも記載され、もちろんスイッチバックについての記述も。
「1935年に全通した道産本線の阿波池田ー土佐山田間は、中央構造線に含まれる断層地帯であり、開通直後から地すべりや土砂崩れ等に苛まれてきた。災害の危険区間を少しでも緩和すべく、戦後の1950年から1986年にかけて随時長いトンネルを掘削してルートの変更が行われている。」
いい情報だねー。
かなりマニアな情報満載の鉄道地図。まあ、全国地図なので、ローカルの細かすぎる情報までは手が届きかねているのは仕方ないよね。例えば、土佐電気鉄道の新地線は、書き込まれてません。桟橋通五丁目のループ線もないしね。あと、波川駅のバラスト用引き込み線や、土佐山田駅の引き込み線も。せっかくなら、ここまで細かい情報まで掲載できたらいいね。各地各地のマニアに情報を提供してもらい、ブラッシュアップしていったらいいと思いました。
いや、現状でも、とてもいい地図です。「全国鉄道地図帳」。Kさん、ありがとうございました!