物部川、台風前の静けさ〔7804〕2024/08/27
2024年8月27日(火)降ったり止んだり照ったり
時折、雨がパラつく朝。台風10号の進行速度は徐々に遅くなり、再接近が金曜日くらいになりそう。弊社のような、広域に販売ルートを持つ日配食品製造業者にとっては、生産計画、配送計画に大きな影響があります。今朝も、どうするか早朝から打ち合わせ。
とにかく被害のないことを祈るばかり。
ここは台風前の物部川。まだ、こんな感じの静かな流れ。実は物部川、先週頭に雨が降るまで渇水が続き、渇水による高水温によって、まともな鮎漁ができんなってました。8月19日の雨でやっと一息ついて、オトリ販売も再開していたところです。物部川漁協のホームページには、そんな状況が描かれていました。それでも水量、ちと少ないねー。
さて。今回の台風でどうなることでしょう。望まれるのは適度な雨やけどね。降り過ぎると、上流の永瀬ダムなどに堆積した土砂が攪拌されて長期濁水となってしまい、今度は低水温で鮎が獲れんなったりするし、本当に難しい。
物部川がこんなにデリケートな河川になってしまったのは、永瀬ダムなどの土砂堆積が大きな要因と言われていて、やっとこさ対策が始まったばかり。
かつての河川土木工事は、「治水」「治山」といった側面が強くて、自然環境についての配慮はその後、てな感じだったのは、ある程度仕方ないことなのでしょうか。これからの土木技術には、自然環境、地球環境、生態系などにも配慮することが求められるよね。渇水したり増水したり濁水したりする物部川を見る度、そんなことを考える。
物部川は、太古の昔より、人々に恵みを与え、災害をもたらしてきた河川。流域の人々の暮らしは、物部川とともにあった。物部川がなければ、田村に弥生時代最大級の集落はできなかった。しかし、幾度も幾度も大規模に氾濫し、大きな被害をもたらしてきた物部川であるのも、事実。
立派な堤防が構築され、洪水には強くなったお陰で、弊社も川沿いに工場を建てることができ、物部川の水がもたらす恵みを享受してきました。そしてこれからも物部川とともに暮らしていく為には、物部川の自然環境も大切にしていかんといかん、などと台風前の流れを目にしながら思うのでした。
台風の被害がないことを祈るばかりの、まだまだ静かな、物部川。