負担でも事業者の救済でもない〔7717〕2024/06/01
2024年6月1日(土)快晴!
6月が始まりました。良いお天気。本社棟の前に工場の従業員さんが植えてくれた紫陽花が、美しく咲き始めました。僕の部屋の窓から見えるヤマモモも、たくさんの、夥しい数の実が赤く色づき始めています。もう、梅雨も近いでしょうか。
そんな美しい風景の写真を紹介したかったのですが、今日はやはりこれに触れない訳には参らん。高知新聞連載中の「明日の足」。今朝は、富山市が実現したLRTの話。この特集を書いておられる高知新聞の記者さんが、富山へ行って取材して来られました。
LRTについては、このにっこりでも幾度か触れてきたけど、欧州とかでも積極的に導入が進んでいる次世代型路面電車。
富山市では、JRの赤字路線と従来からの「富山地方鉄道」の路面電車の路線をベースにし、富山駅を挟んで双方を接続、新たに環状になるようなルートを建設して、新たな市内公共交通の網目を構築したのでした。2006年にLRTとして開業し、赤字だったJR路線部分は便数を3.5倍に増やしつつ終電も遅くして、初年度から乗客2倍、黒字化を達成したとのこと。
興味深い比較が書かれてました。富山市人口は40万人で、路面電車乗客は726万人。高知市南国市いの町の人口は38万人で、路面電車利用者は476万人。なるほど。路線はとさでん交通の方がずっと長いのにね。やはり、利便性を向上する投資によって、新しい都市の姿をつくっている訳だ。
ポイントとなるのは「上下分離」方式。電車の施設整備、維持管理は市が、運行は民間事業者が担うという仕組み。国の補助金も使いつつ、富山市が50億円を負担してLRT網を整備したのである。
今朝の写真で重要な部分をクローズアップしてます。
「担当者がこちらの話を遮って言い添える。『いやいや、負担でも事業者の救済でもないですよ。まちづくりに必用な投資です』」
そのほかにもバスの利便性を高める取り組みなどを行なっているという富山市。
「民間のことは民間に」ではなくて、未来の街をどうしていくか、ということを皆で考える。もちろん「事業者の救済」などではない。
高知も、そろそろ未来の街づくりを考えて、公共交通を再構築する時期にきているんだと思う。それは、人口減少、高齢化、地球環境などを考えた、新しい街づくり。
こないだ、こんな夢を見た。あの夢にでてくる路面電車は、もちろん、次世代型のLRT。