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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

航空隊支線〔7637〕2024/03/13

航空隊支線

2024年3月13日(水)晴れ!

良いお天気。

今、芸西村文化資料館で、土電安芸線廃線50年を記念して企画展をやってます。なかなか貴重な資料もあって、面白い企画展なので、機会があれば、ぜひ。あと、近年できた立派な施設「南国市地域交流センター(MIARE!)」にて、「安芸線・ごめん線と後免町展」というのもやってて、こちらは昔の写真展だけですが、なかなか面白いです。

安芸線開業100周年で、廃線50年。そう。今年は安芸線にとって節目の年。そんな中、今週末、安芸線廃線50年を記念して「安芸線の思い出」というトークショーが開催されます。場所は、高知鉄道創業時の本社があった界隈の「後免町防災コミュニティセンター」。これには、元安芸線乗務員の方も参加されるので、貴重な貴重なお話が聞けると思います。安芸線のリアルを聞いておける、本当に貴重な機会。

安芸線、僕が中2になるときに廃線になっているので、僕は、あまり覚えてません。もっと乗っておいたらよかったと悔やんでも後の祭り。今できることは、今、やっておかんといかんね。

 

そんな訳で、僕としては、得意分野でもある「痕跡」を整理してみることにしました。会社の近所の鉄橋跡とか、安芸の国道沿いの鉄橋跡などは、まあ、有名。そのほかにも知る人ぞ知る痕跡があって、そんなこんなを纏めた本の改定新版が4月1日に発売されるみたいですね。そこで。今朝は少しマニアな視点から、安芸線の痕跡を。

 

ここは 日章駅のあった場所。そういう意味ではメジャーな痕跡やけど、僕なりの考察を加えてみました。以前にも加えたけど、今朝はその補強。

 

戦争が始まるまで、安芸線には、立田駅と物部川駅がありました。その間に日章駅ができたのは戦時中のこと。その代わり、立田駅と物部川駅は休止されてたと言いますね。その日章駅は、昔の航空写真で見てもわかるように、田んぼの真ん中なのに、かなり広い。これはもう、戦争中にできた海軍航空隊への物資輸送需要によるもので間違いないでしょう。現在の高知空港の場所にできた、海軍高知航空隊。現在の空港と高知高専と高知大学の敷地全部に広がる広大な海軍航空隊の、基地。その基地への軍需物資輸送に、安芸線が使われたのは、想像に難くありません。その為、多くの貨車が停車でき、荷物の積み下ろしに便利なように、広い広い日章駅ができたのでありましょう。

1960年代の航空写真を見ても、その広さがよくわかります。そして。ここからが本題。

 

日章駅から安芸線を南東へ進むと。この写真には、まだできたばかりの高知牛乳南国工場が写ってますねー。その北西の交差点で、安芸線は東へとカーブし、物部川橋梁を渡ってゆく。そして日章駅から南西に進む安芸線の、交差点を越えた直線上に道路が見えます。緩く右カーブして、南へと向かう道。これは現在も弊社の前を通る道。この道路は、同じく戦時中につくられた道。航空隊への取り付け道路。

さて。この写真を見て、どう思いますか?

 

海軍の思惑。計画。これ、この緩いカーブとかに鑑みても、間違いなく鉄道を海軍航空隊まで延伸するつもりだったのだと思われますよね。僕は、そう思う。どう見ても、そうだ。この交差点で南へ分岐する、航空隊へとつながる安芸線支線をつくる計画だったのではないか。恐らく、そうに違いない。戦争の激化など、何らかの事情で実現しなかった海軍支線。結局、そのルートは道として残ったのでした。

 

海軍は食事に洋食を取り入れてました。で、航空隊からの要請で近在の農家が乳牛を飼育して牛乳を納入するようになり、戦後も一帯は酪農が盛んとなった。そんな地域の、航空隊への物資輸送道路であった道沿いに、高知牛乳食品が最新鋭工場を建てたのが昭和40年。

 

もし。もし、海軍がここから支線を航空隊まで延伸していたら、航空隊の飛行場が高知空港となった際には土電空港線として残され、今も、空港へは電車で行けるようになっていた。かも知れません。土電安芸線の廃線と土佐くろしお鉄道ごめんなはり線の運命は、全然ちがうものになっていた。のかも知れない。などと妄想すると、この航空写真がとんでもなく楽しいものになったりします。しませんか?


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