「国」と「民」の物語〔7580〕2024/01/16
2024年1月16日(火)晴れ!
自由民権運動は、1874年1月、板垣退助らが「民撰議院設立建白書」を明治政府に提出して始まった、と言われています。日本の議会制民主主義の、原点。それから今年で150年。議会制民主主義は、ちゃんと機能しているんだろうか。そんなことを強く思わされるゴタゴタが永田町界隈では続いていて、なんか、先人の熱い想いに対しで恥ずかしくなる今日この頃ではあります。
その、自由民権運動の機関誌のような役割が原点の一つである高知新聞。先日より、
という連載が始まっています。しかも、毎日、一面で。この辺が、高知新聞の高知新聞たるところ。さすが、高知新聞。
その第1部「明治からの伝言」は、今日で6回目。大変興味深く読まさせて頂いています。
1回目は、このようなイラストの紹介から始まりました。高知新聞の前身である土陽新聞の挿絵。この女性の手にあって光っているのは国会議事堂。旗竿には「自由」の文字。そして、国会議事堂の光に照らされて蠢いている、魑魅魍魎。封建社会が終わりを告げ、新しい、何を言うてもかまわない時代が始まるのだ、という高揚感が、このイラストからも見て取れる。
ただ、その後、そういった思想や精神の解放と当時に弾圧も始まる、という歴史の流れが、昨日今日の記事に書かれています。さあ。これからも楽しみ楽しみ。
議会制民主主義がヘンテコリンな状況になっている昨今、先人が経験してきた歴史の流れを俯瞰しておくことは、とても重要だと思う。そんな意味で、高知新聞Good Job!
地方新聞には、その経営上の制約から、大本営発表を垂れ流しがちになる新聞も散見される中で、高知新聞の矜持には頭が下がりますねー。
高知新聞では、以前、「美しき座標 平民社を巡る人々」というのを連載してました。幾度か、このにっこりでも取り上げたこと、あります。あれも素晴らしかったねー。「平和・協同ジャーナリスト基金賞」というのを受賞したのもムベなるかな。あれを書いたのはA記者。
で、今回の特集を担当しているのがK記者。彼は、高知県内の各地に残る様々な歴史資料を掘り起こし、地道に、精力的に、地域の皆さんとともにそれを整理、保存していく活動を展開していて、それこそ、頭が下がりますね。そのK記者渾身の連載、「国」と「民」の物語。
高知新聞が、そのルーツからつながるアイデンティティを今も大切にし続けていることが、これらの連載から、よくわかる。地方新聞、こうあるべし。