活断層認定〔7570〕2024/01/06
2024年1月6日(土)晴れ!
今朝の高知新聞に、こんなコラム。「沿岸海域の活断層認定急げ」という見出しで、能登地震M7は想定できた、という内容が書かれていました。
興味深いのは、今まで難しかった海域での活断層認定について、近年、かなり研究が進んできた、という話。通常、海域での活断層調査は、探査船から音波を出して海底下の地質構造を調べます。しかし今回の能登北岸のような沿岸の場所では、なかなか技術的に難しいんだそう。そこで、海底でも陸上と同じように地形から活断層を認定する技術だ進み、実は、今回の能登半島北岸には東西に長大な海底活断層が存在する、という指摘がl、広島大学後藤准教授らによって為されていた、という話。その結果は、現在の活断層図には反映されていない。
そしてこんなことが書かれています。
「2007年の新潟県中越沖地震も海底活断層によるものだったが、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)を巡り東電や政府は音波探査を過度に重視したため、この活断層を過小に評価していた。」
ずうっと書いてきたように、地球のことは、僕らにはまだまだまだまだわかっていない。そんな中、いろんな研究があり、いろんな成果があるけども、それをどう客観的に評価し、使っていくか、が重要だという話。自分に都合の良いデータや結果だけを使うのは、邪道。
そこで今一度思い出すのは、僕の中高の大先輩、尾池和夫京都大学元総長の
新しい研究は進み、技術は確信していく。しかし、それをどう使うかによって、その価値は大きく左右される。そんなことを考えさせられる記事でした。
阪神淡路大震災以後、日本列島が地震や噴火の活動期に入っていると言います。それは、古来、幾度も繰り返されて来た、日本にとっての「常態」。そんな島々の上で僕らは暮らしている訳で、巨大地震とか超巨大噴火とかが、いつも人々に多大な影響を与えてきた島々の上で暮らしている訳で、そういった事実に基づいた、恣意的ではない、客観的で合理的な判断が必要なんだと改めて思った、そんなコラムでした。