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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

猪ノ鼻峠、猪ノ鼻隧道、新猪ノ鼻トンネル、そして土讃線のトンネル〔7464〕2023/09/22

猪ノ鼻峠、猪ノ鼻隧道、新猪ノ鼻トンネル、そして土讃線のトンネル

2023年9月22日(金)薄曇り

今日は、香川へ仕事で来てます。早朝、会社でふた仕事ほど済ませた後、国道32号線を走ってやって来ました。僕の大好きな、吉野川沿いを走る国道32号線。阿波池田からは讃岐山地、猪ノ鼻トンネルを抜けて讃岐平野に出る、国道32号線。

今の国道は、2020年12月に完成した「新猪ノ鼻トンネル(4187m)」を含む猪ノ鼻道路(全長8.4km)を走るので、速い速い。新猪ノ鼻トンネルの池田側入り口は標高248m、琴平側が215m。で、全長4187m。

2020年に開通するまでは、1964年に開通した旧国道の猪ノ鼻隧道全長827mを通ってました。そのトンネルの開通は画期的だったでしょうねー。

その開通以前は、日清戦争の年、1894年(明治27年)に開削された、猪ノ鼻峠を越える道が使われてました。大八車や馬車が通れる、勾配のなだらかな道路。

その道路は今も残ってて、以前、その峠を紹介したこと、あります。今朝も行ってみたけど、狭い道路には落石や倒木がいっぱいで、それを排除しながらなんとかかんとか近くまで辿りつきました。が、こっから先は、4駆でもないと無理。で、その向こうに、峠があります。

 

以前も書いたように、明治27年に道路ができてからの猪ノ鼻峠はそれはそれは賑やかで、十数軒の運送屋、旅館などが立ち並んで、昼間でも三味線の音が聞こえたと言います。この写真の場所、左右が結構広くなっているので、恐らくはこの界隈に、運送屋や旅館が並んでいたのでありましょう。今は昔。

ここの標高は550。猪ノ鼻隧道の標高は413m。そして新猪ノ鼻トンネルの標高は248m。

 

そんな猪ノ鼻峠には、もうひとつ、すごいトンネルが存在します。そう。JR 土讃線の猪ノ鼻トンネル。そのトンネルの全長は3845mで、新猪ノ鼻トンネルよりちょっと短いだけやのに、竣工したのはなんと、1927年(昭和2年)。すごい。完成当時は、中央本線の笹子トンネル(明治36年開通全長4656m)に次いで、日本で二番目に長い鉄道トンネルだったのでした。すごい。

完成してから100年近くが経過するけど、現在も現役。この工事は四国鉄道工事史上最大の難工事だったそう。途中、大量の湧水が噴き出したと言います。丹那トンネルの工事でもそうだったように、当時は、工事前の地質調査体制ができていない。工事を開始して始めてわかる、地質。断層破砕帯とかがあったのかも知れません。とにかく5年間の難航時の末、開通した土讃線の猪ノ鼻トンネル。1133名の交傷者と16名の犠牲者を出したと言いますきに、大変な工事でした。

トンネル入り口の標高は約230m。新猪ノ鼻トンネルよりも深いところに昭和初期に掘られた隧道。なにがなんでも鉄道を通す、という強い意志が感じられるトンネル。

 

この、標高550mの峠の320mに、そんなトンネルがあります。先人の努力が幾層にも積み重なっている、峠。


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