高知県の「山村を歩く」〔7271〕2023/03/13
2023年3月13日(月)雨のち晴れ
今朝、3時過ぎに出勤してくる時には、結構降ってました。が、夜明けと共に晴れてきた。そんな月曜日。
写真は僕の部屋の窓際キャビネット。読んでみて感動した、そして色々考えさせられた本を、小黒板に立てかけて撮影。素晴らしいね。武吉孝夫写真集「高知県の山村を歩く」。
昨年、高知県立歴史民俗資料館で開催された企画展、「武吉孝夫写真展 高知県の山村を歩く」で展示された写真や文章が、本になってます。アマゾンとかでは買えんみたいやけど、県内の、金高堂さんとかTSUTAYA中万々店様とかで、買えます。1200円はお買い得。
写真館を営んでおられた(だから写真が素晴らしい)武吉さんが、還暦を迎えた平成19年に、知人の小林勝利さんと高知県の山村の写真を撮り始める。そして、3年かけて撮影した、風景、暮らし、人。平成19年というと、2007年。その写真から、今は、既に16年経過してます。
その当時も、高知の、特に山間部は、人口減少と高齢化が激しく進んでいました。いつまで残るかわからない、という危機感が込み上げてくるような風景、暮らし、人が、美しい文章とともに紹介されてます。
かつて、賑やかだった山の暮らし。急速に寂れてゆく山の暮らし。その、貴重なアーカイブ。武吉さんの優しい目線と、飾りのない人々の表情。胸に刺さるものが、あります。
「今」を記録することの大切さ。この写真集では、撮影したおじいちゃんおばあちゃんに取材した言葉もたくさん登場してて、それがまた貴重なアーカイブになっています。当時の、人口が減って高齢化していく山村の「今」が、16年経って、2023年の「今」どうなっているのか。
これは、高知だけの問題ではなく、この日本という国全体を覆っている深刻な状況だということを、僕らは、そして大都会で政策を考える人たちは、真剣に考えんといかん、などと思わされました。
それはともかく、素晴らしい写真と文章。風景、暮らし、人。
僕も還暦を過ぎたけど、これから、武吉さんのような視点で写真撮ったり文章書いたりしてみたい、と、思いました。もちろん写真も文章も下手やけど、記録しておくことに、意味がある。と、信じて。
良い本に巡り合いました。