電通案件〔7002〕2022/06/17
2022年6月17日(金)曇り
今日は、高知県牛乳普及協会と四国地区中小乳業協同組合の、総会。去年は書面決議やったので、久々の開催になります。会場は、高知会館さん。
我々業界の喫緊の課題は、昨日書いたような飼料をはじめとする経費の高騰と、生乳の過剰。この、対策が相反するテーマをどう解決していくのか、知恵と行動が求められています。とにもかくにも、消費が大切なので、牛乳、飲んでくださいね。よろしくお願い申し上げます。
その、高知会館さんの駐輪場。普通は気付かないと思いますが、隅っこに、こんな標柱が転がっています。刻まれている文字は「電通省用地」。なんだこれは?と思いますよね。こんなところにも電通案件か?などと。
以前、高知痕跡学会を活発にやってた頃、調べて、Facebookに書いたことありますので、ご存じの方もいらっしゃるかも、知れません。
この標柱は、昭和24年6月1日から昭和27年8月1日の間の3年2ヶ月の間だけ存在した省庁、「電気通信省」の痕跡なのでした。電気通信省。略して電通省。
明治から存在した逓信省は、当初は郵便を主に扱う官庁であったけど、世の中に電信というものが広がり、電気による通信が広がってくると、その分野も所管することになりました。そして戦争を経て、戦後、官庁のガラガラポンが行われる際に、郵便事業と電信事業が分離して、郵政省と電気通信省になったのでした。昭和24年7月1日のこと。
その後、電波行政は総理府の電波管理委員会に移管したりして、昭和27年8月1日、電気通信省は無くなって日本電電公社になったのでした。
このにっこりでもよくご紹介する「描かれた高知市」という冊子を紐解くと、その電気通信省があった場所が特定できます。昭和25年発行「高知市街案内図」を観察すると、現在の高知会館さんの場所に「高知電気通信部高知電気通信管理所」と書かれた施設が見えます。これが、電通省の施設であることは、明白だ。
昭和29年発行の「最新高知市街図」にも、同じ場所に「電通」と見えます。が、既に電通省はなくなっているので、正確には電電公社な訳やけど、一般には「電通」と呼ばれ続けてたのかも、知れません。
高知会館さんは、公立学校共済組合が設立した宿泊施設で、会議場もたくさんあります。安くて便利なので、今までにも数えきれないくらい利用させて頂いてきました。
その高知会館さんが建てられた場所には、かつて、3年2ヶ月だけ存在した「電気通信省」という官庁の出先機関が存在した訳で、その存在の痕跡として、この駐輪場の片隅に「電通省用地」と刻まれた標柱が転がっている、というのを発見したときは、ちょっと、嬉しかったです。
こんな「電通案件」なら、ちょっと、楽しい。興味ないですか?