土讃線が好き〔6988〕2022/06/03
2022年6月3日(金)晴れ
良いお天気が続きます。良き哉良き哉。コロナもなんとなく減ってるし。
そんな訳で、今日は高知駅7時発の南風に乗って、本州方面へ向かってます。出張とかも、コロナ以前に少しづつ近づいてる感が、ありますね。これからも僕ら地球人は、感染症と同居しながら生きていくのでありましょう。
土讃線は、とても素敵な路線です。四国山地を横断する、風光明媚な土讃線。こんな山中に、昭和初期に鉄道を通した訳やから、先人の知恵と努力と技術は、すごい。明治維新以降、鉄道ほど日本列島の風景を変えた交通インフラもないでしょう。社会構造が変化した今でも、現代人の生活にとって無くてはならない、鉄道。
土讃線。高知駅を出発するとすぐに、国分川などが形成する沖積平野の田園地帯が広がります。この季節になると、高知では、青々とした稲が美しく育ってます。区画整理された田圃も、地形に合わせた形状の田んぼも、全部美しい。後免駅を過ぎると更新世段丘である長岡台地を走る土讃線。風景は、田圃もあるけど、いろんな作物の畑も増えてきます。更新世段丘が醸し出す風景やね。
土佐山田駅を出ると、一気に四国山地へと駆け上がります。山の石は、チャートが優勢。秩父累帯。
四国は、南から北へ、見事に層状になった地質の島。全国的に見ても、こんなにもきれいに並んだ地形って珍しいと思います。これは、ユーラシアプレートにフィリピン海プレートが沈み込む運動によってできたシワシワが、破壊されずに残っている地層。
その、層状に並んだ地層を突っ切って走る、土讃線。なので、注意して見てると、構成する石が変化していくんですね。
吉野川水系に入ってくると、三波川変性帯の緑色片岩とかが目に付くようになってきて、急峻な山に渓谷が刻まれる。これも、フィリピン海プレートが沈み込む運動が、東西方向に急激な隆起をもたらした結果でしょうか。
阿波池田を過ぎ、讃岐平野へと降りていくと、領家帯の独特の風景。堆積した火成岩が風化することによってできたメサやビュートの特徴ある山々が見え、岩石は、圧倒的に花崗岩が多くなる。
そんなこんなの車窓風景を楽しむことができる土讃線って、最高です。
桂浜の五色の石は、層状になった四国の地層を横切って流れてくる仁淀川が、各種地層の石を運んできたもの。土讃線の風景も、言わば五色の石のような色とりどりの風景と言えると思うんですね。思いませんか?
今朝の高知新聞に、四国新幹線計画を進める人たちの記事が載ってました。
新幹線ができると、上記の素敵な地層を全部トンネルで突っ切ることになるのでしょう。速い速い新幹線。でも、もし新幹線ができたとしても、僕は、時間が許せば土讃線に乗って行くと思う。現在、車で走っても、時間が許せば国道32号線を走っているように。
新幹線が開通する頃、何歳になっちゅうかは知らんけど。