県出版文化賞「しじ万より」〔6869〕2022/02/04
2022年2月4日(金)晴れ!
そんな訳で、今日は立春。昨日が節分やったので、今日が立春。古来日本では、月の満ち欠けを基本にした太陰暦を採用してきたけど、農作業とかには不便でした。毎年、その月日の気候が違ってくるから。そこで、太陽の運行を基準にした二十四節気というものも利用して、うまく自然と折り合ってきたのでした。知恵ですねー。こんな昔からの知恵のひとつ、立春。
まだ寒いけど、この頃から一気に気温が上がっていくのであります。まだ、冷やい日も多いので気をつけんといかんけど。人類って、昔から、かなり賢い。
さて。今朝の高知新聞。第66回県出版文化賞に、我らが坂東眞砂子さんの今まで未発表だった文章などを纏めた著作集「しじ万より」が選出された、という嬉しい記事。
このにっこりをお読みの方は、僕が、かつて坂東眞砂子さんの手下であったこと、ご存じと思います。ひょんなことから、飲み会などにお誘いを頂くようになり、高知の文化や歴史、民俗などについて、大酒飲みながら語ったことでした。大豊町の狗神憑きを題材にした「鬼神の狂乱」を出版された際には、大田口で開催された出版記念講演会で、一緒に鼎談させて頂いたことも、ありました。懐かしいねー。
旧鏡村、樽の滝の鉄筋コンクリート3階建て「樽の滝荘」を買い取って改装し、おしゃれなカフェにしたりしてました。高知へ帰っている際には、そこで執筆活動をされてました。
あの、隣の家までは2km以上離れており、狭い狭い道路の行き止まり、山深い場所に建つ、古い鉄筋コンクリートの建物。そこに、一人で寝泊まりし、2階の、冬は寒々とした薄暗い広間の片隅に机を置いて、あの独特のホラータッチの小説を書き綴る。すごいでしょ?
僕には、無理。その辺から、ナニかが出てきたりしても不思議ではない場所でした。
でも、そこに集まる面々は楽しくて、あの、坂東さんのセンス溢れる場所で宴会するのが何よりの楽しみだった。
その坂東眞砂子さんが亡くなってから、もう、8年になりました。毎年、命日には、坂東さんゆかりのお店にゆかりのメンバーが集まって、「坂東会」という飲み会をやってました。が、去年、今年はコロナで中止。残念やけど、また、コロナが明けたらやりたいねー。坂東さんと言えばお酒で、高知出身の楽しい酒飲み、と言えば、僕らにとっては、吉田類さんよりも坂東眞砂子さんだった。
その坂東さんが子供この頃から書き溜めた、未発表のものを含む著作集が「しじ万より」。ご家族の手によって纏められました。坂東さんの考え方がよくわかる、著作集。
で。以前にも書いたけど、この本の帯の文章を書いたのは。僕。本の帯を書く、なんてことは、もちろん、この長い人生でも初めて。これからも無いでしょうねー。
そんな訳で、この本が県出版文化賞に選ばれた、というのは、僕にとっても嬉しさ倍増、ということなのでありました。県内書店でも売ってますので、もし機会がございましたら、ぜひ!