地層から生えた岩〔6867〕2022/02/02
2022年2月2日(水)晴れ
高知もコロナ、かなり増えてきました。大きな救急病院にクラスターが発生して、救急搬送の受け入れを休止などと、県民生活にもなかなかの影響が出始めた今日この頃。休校も増えましたねー。1日も早い収束を願うばかり。
2年前にコロナが始まった頃は、いつ「終息」するんだろう、という漢字を使っておりました。しかし今、使える文字は「収束」。完全に「終息」することはないんだろう、という感覚ね。地球ってのは、そんなもんだ。地球上の生物は、地球と、どこかで折り合いをつけていくもの。いや、生物だけではなく、無機物も、地球の営みの中で、地球と折り合いをつけながら変化してゆく。それは何億年も、何十億年も、そうだった。
地球と言えば、昨日紹介した、チャート。あの、田んぼの真ん中に突然屹立している岩は、どこかから転がってきた訳ではありません。あの地面から生えている、岩。根っこが地球にある、岩なのでありましょう。秩父累帯南帯の地層から生えた、岩。
四国山中の川沿いを走っていると、川の中に巨岩が見えていたりするけど、その場合、根っこがある岩と、どっかから転がってきた場合とがあります。が、それは、注意して見てみんと、ちょっとわかりにくいですね。根っこのある岩と、転がってきた岩。
この写真は、物部川。弊社から南へ、南国バイパスを越えて更に南下した、堤防の上。対岸に見えるのは上岡山。
平野部の川の中の石、岩って、上流から流されてきたものが多い。多いので、見逃しがちやけど、この、川の中を突っ切るかたちで並んでいる白い岩は、根っこが生えてます。つまり、ここを東西に走る地層の露出。それに気付いたときは、嬉しかったですねー。地球の営みが理解できた気になった一瞬。この土手から川の中の岩を見て、これは三宝山から稲生の山につながる地層の露出だ、と気づいた瞬間。興味、ないですか?
この岩、今になったらわかるけど、石灰岩。露出であると気づいた頃は、まだ、岩石には詳しくなかったので、なんとなく、三宝山と稲生の山をつなぐ地層だから石灰岩ではかなろうか、と想像していただけで、結果的には、それは正しかったのでした。地球の営みを、自分で発見した快感。
もちろん地質の専門家さんにとっては、こんな話は当たり前で、今更なにを、という話題ではありましょう。でも、こうやって素人愛好家が、自分の足で現地へ行って、自分の足で確かめて、自分の頭で考える、というのも大事なんだと思ってます。自分が地球の営みに中に居る、という感覚。地球の営みの一員である、という感覚ね。興味、ないですか?
向こうに、東部自動車道の橋ができてきています。こないだまで架かっていなかった、橋。地球の営みの中で、人類もいろいろと営んでゆく。もうすぐ夜明けの風景。明けなかった夜は、ない。