一陽来福〔6825〕2021/12/22
2021年12月22日(水)晴れ
冬至。昼の時間が一番短い日。
写真は、会社の裏手、物部川の土手上から撮影した、冬至の日の出。
幾度か書いてきたように、古来、世界中で、冬至というのは非常に重要視されてきた日。お日様の力が一番弱まる日。ここから毎日、お日様の力が強くなっていくとう「はじまり」の日。ここからスタートする、という日。
中国や日本では、太陰太陽暦が採用されてきました。で、「冬至を含む月を11月と定義し、11月を基準に満月を堺として次の月以降の暦が決まる。」とあります。冬至が、暦を決定していた太陰太陽暦。
冬至に、戻ってきた太陽に感謝する、という風習は、世界中にありますね。北欧、ゲルマン人が冬至を祝ったのは「ユール祭」。この祭りでは、今も、クリスマス前夜に薪を燃やし続ける伝統が残されてて、その薪の形状を模したのが、クリスマスケーキに登場する「ブッシュ・ド・ノエル」なんだそう。クリスマスやけど、冬至の薪。
そもそもクリスマス。キリストが生まれた日は、本当はわかってない。だからキリスト教で一番大事な日は、イエスがゴルゴダの丘で磔刑になった後、生き返ったことを祝う復活祭で、春分の日の直後。しかしいつしか「復活の日」を祝うなら「誕生日」も祝わなきゃ、と誰かが思ったのかどうか知らんけど、誕生日を祝うようになったのがクリスマス。しかし、誕生日は正確にはわかっていない。
昔から各地に存在した、冬至を祝う風習がキリスト教と混じり合い、それまで冬至を祝っていた日にクリスマスの儀式が行われるようになった、というのが最近の見解。
では日本では。上にも書いたように、冬至は暦の基本とされてて、そこを基準にして一年が始まる。太陽の力が復活し、帰り来る「一陽来福」の日。太古の昔からお日様信仰が盛んだった日本で、冬至が重要視されん訳がない。ここから、福がはじまるのである。
冬至といえば柚子湯。今日、銭湯行けば、たぶん柚子湯を楽しめます。寒い日に柚子の香りと成分であったまるのは、最高。色んな説がありますな。
冬至は湯治に通じ、柚子は融通に通じる。仏教用語の融通無下。物事が順調に進む、という意味。寒い日に、柚子湯につかり、何事もなくすべてが順調に進みますように、という願いを込めて、柚子湯に入るようになった、という説もあるね。
願いはともかく、寒い寒い外から帰ってきて、柚子の香りのするお風呂であったまる。幸せな気分になる。幸せな気分は、人々に、福をもたらす。そういうことでいいのかも知れません。
冬至。お日様に感謝しつつ、ここから始まる福を願いましょう。柚子湯にもつかってね。
一陽来福一陽来福。