大田山への入り口、大田口〔6779〕2021/11/06
2021年11月6日(土)晴れ!
今朝は、早朝から国道32号線を北上してます。四国山中は、紅葉が色づき始めてて、あちこち赤や黄色がキレイやね。吉野川沿いのピークは、もう少し。
ここは大田口。吉野川に架かる橋の向こうにJR土讃線大田口駅。駅から橋を渡ると、僕の好きなお豊楽寺、通称お薬師さんへとつながる参道へ上がっていく階段。
初めてお薬師さんへ行ったのは、このにっこりでは幾度か書いたけど、高校生のとき。2年生くらいやったでしょうかね。日本史の授業で、高知県では貴重な国宝建築物がある、と木内先生に習い、一人、汽車に乗ってやってきたのでした。それ以来気に入ってしまい、よく、お参りしたし、この界隈の山を一人で歩いたことでした。う~ん。変な高校生だ。
で、僕の中では、大田口といえばお薬師さん。豊楽寺をすぐに連想するのでした。
あるとき、ふと、この「大田口」という地名の由来って何なんだろう、と思ったんですね。最初に考えたのは、大きい田口。ここは四国山中の険しい場所やけど、この左手の山裾が、少しだけ広くなってます。その界隈に大きい田んぼがあったのだろうか、などと想像した訳やね。浅はかにも。
もちろん、それは間違ってました。
ある時、地名辞典かなにかを見てて、豊楽寺のこと調べたら正式には「大田山大願院豊楽寺」とあるのを発見し、そこで初めて理解したのでした。
そう。大田山の豊楽寺さんへお参りする参道の入り口だから、大田口。大田口で豊楽寺を連想するのは、間違いではなかったのだ。なるほどなるほど、と思ったことでした。
「大田山」は山号。
調べてみると、まずは本場中国で、唐の時代に「山号」をつけ始めたのがはじまりらしい。三蔵法師が経典をいっぱい持ち帰ってから、中国にはたくさんの寺院がつくられた。で、同じような名前の寺院もおおかったと見えて紛らわしい。そこで、そのお寺のあった山の名前を寺院名に用いた、というのがそもそも、と、ネットに書いてました。本当かどうかは、知りません。
で、日本では。
日本の仏教って、最初は権力者の宗教で、寺院も街中が多かったから、山号はなかったと言います。その後、。山岳宗教と結びついたりして山の中に寺院がつくられるようになり、日本でも山号を用いるようになった、とのこと。
で、今でも、山号のついてる寺院とついてない寺院がある、らしい。なんか、山号のないお寺さんって、あんまし見たことないけど。
例えば、高知市の真ん中にある安楽寺さん。平野の真ん中にあるお寺さんやけども。妙色山安楽寺。これは、他所から移転してきたからそうなってるのかどうなのかは、知りません。
高知では、街中はもともと海だったので、古い歴史をもつお寺さんは概ね山か、山の麓にあった訳で、いつしか山号がついてきたものだと思われます。
でも、空港の近くの、中世から存在する細川氏ゆかりの名刹「細勝寺」さんにも山号があって「天高山」。つまり、山がなくても山号がつけられる、というケースもあるということ、らしい。いや、真相は知りません。山がないけど、天は高いから天高山、なのかな。知らんけど。
大田口。
大田山豊楽寺へお参りする参道の入り口、大田口は、そろそろ秋の色が濃くなってきました。