今日のそば茶屋、お雛様〔6547〕2021/03/19
2021年3月19日(木)晴れ
そんな訳で、今日は「そば茶屋」。香川で仕事があるので、国道32号線を車で走ってます。国道で行っても、猪ノ鼻道路が開通したので速い速い。
10日前の3月9日、「セピア色の吉野川」を持参して「そば茶屋」で昼食を、と思って通りがかったら、お休みだった。今年で93歳のおばちゃんが一人で切り盛りしてるお店なので、体調でも崩されたのではないかと心配したけど、杞憂でした。
今日は、ちゃんと、営業。
息子さんが挽いた蕎麦だけで打った、10割そば。いつものようにおいしゅうございました。つなぎゼロの、おいしいおそば。
この「セピア色の吉野川」で紹介されてるおばちゃんは、13年前の、おばちゃん。80歳やけどお元気、というご紹介やけど、13年後の今でもお元気お元気。すごいっすね。そして、なんと、明後日がお誕生日で、御年94歳。満94歳。ああ。「そば」の力でしょうか。
おばちゃんは、こっから数キロ高知方面へ戻った岩原の出身。弊社の元総務部長「ヤスシ」さんのご親戚と、以前お伺いしました。「セピア色の吉野川」では、県境をまたいで嫁入りした際、言葉で苦労したと言います。確かに、こないだお休みの日に店の前でしゃべった息子さんと思しき方は、阿波弁でした。
県境ってのは、すごい。言葉が徐々に変わっていくグラデュエーションではなく、県境を境にして、突然変わるのでした。土佐弁から阿波弁に。人間が便宜上引いた「県境」が、いつしか目に見えない壁、境目になり、文化や言葉の境目となる、という事実は、なかなか興味深いもの、あります。人為的なものが、いつしか文化となって、境ができる。
今、地球上で繰り広げられてる紛争も、元を正せばそういうものなのか。いや、もちろん徳島と紛争するつもりはないけど。
で、そば茶屋。
この場所にあった旦那さんの実家の商店を手伝い始めたのが、20歳のとき。73年前。で、41歳の頃にそば屋に。41歳で始めて、半世紀以上やってるのもすごいし、一人で切り盛りしてるのもすごいし、そして結構繁盛してます。
今日のお昼に行ってみると、先客7名。ぼくがお蕎麦食べてる間に、またお一人。ちゃんちゃん料理作ってちゃんちゃん片付けて、動きに無駄がない。
座敷に飾っているのはお雛様。どうにもこうにも、実にちゃんとしてます。頭が下がる。頭が下がる。頭が下がる。見習わんと、いけません。