カメラ、レコード、デジタル、アナログ〔6521〕2021/02/21
2021年2月21日(日)晴れ
それにしてもすごい時代になりました。何がと言うて、カメラ。
今朝はちょいと会社へ来てますが、来る途中、五台山に寄ってました。展望台の建物、取り壊しになることが決まったという報道があってからしばらくになるけど、まだ、そのまま存在してるので、今のうちに夜景でも撮っておこうか、とやって来た訳です。会社へ行く時間は、まだ夜明け前なので。
頂上に着いて、いつもの、シャッタースピードを変えられるお気に入りの中古コンデジを忘れてきたことに気付いたぼく。仕方ないので、スマホで撮影してみたのですが。
してみたのですが、キレイに撮れるではないですか、夜景。少し粗いだけで、上等。すごいっすね、今のスマホのカメラ。
この展望台は、昔、五台山ロープモノレールの山頂駅「見国停留場」として建てられたもでした。写真左手の、建物から突き出した丸い部分は、ロープモノレールが転回する柱。今はその柱の上が絶好の展望スポットとなっております。このアングルで撮影できるのも、この建物が取り壊されるまで。いつ取り壊されるのかは知らんけど。
それにしても、カメラの進化、変遷って、すごい。もちろん、昔から、良いカメラを腕のある人が使えば、素晴らしい写真は撮れてました。でも今は、誰でも彼でも、なんの技術がなくても、立派なカメラを持ってなくても、携帯電話でそれなりの写真が撮れてしまう時代。こんな時代になること、10年前に、誰が想像したでしょうか。20年前だと、今のカメラ状況はSFだ。
30年ほど前、新婚旅行でフィンランド行きました。真冬、12月のフィンランド。しかも北部で、北極圏の中。白夜の反対で、昼の3時間くらいに薄暗いくらいに明るくなるけど、他は夜、という状況でした。寒い時期には寒い場所へ、というのに憧れたんですね。いや、良かったけど。
で、極寒が予想されたので、友人のデザイナーH君に、一眼レフの立派なカメラを借りて行ったのでした。その頃、カメラにも電子的に動作する機能が増えてたけど、寒さで動かんなったらいかん、というので、電子的機能がついてない、シンプルな一眼レフ。
そのカメラで、例えばフラッシュ焚いて人物を撮り、フィルムを1回空回しして、今度はシャッターを10秒くらい開けて撮る。すると、暗い背景も(ほとんど夜なので)、人物も、キレイに撮れるという簡単なテクニックを教えてもらい、活用したことでした。その頃、カメラがデジタルになるなんぞという大それたこと、誰が考えたでしょうか。
ウィキ見てみると、家庭でも使えるデジカメが店頭で販売され始めたのが1993年か1994年頃。フィンランドの僕が知る訳もない。
で、その後、デジタルカメラの普及は進み、フィルムのカメラと拮抗するくらいになったのは、今世紀になってから。最近のことだ。僕にとっては。
でも、プロのカメラマンでも、多くはフィルムにこだわってましたよね。しかしデジタル技術は、そこからがすごかった。デジタルならではの機能、性能を充実させていき、プロもデジタルへと走り、そしてスマホが登場、スマホで写真を撮るのが当たり前になってきて、スマホカメラの性能が飛躍的に向上していく。ああ。還暦近いぼくらがついていくのは、大変。
今も、フィルムカメラにこだわってるマニアはいらっしゃると思います。「デジタルではこの味は出せんよねー」とかなんとか。自分で現像したりして。それも、いいっすよね。
昨日、会社の帰りに、近所の安岡酒店さんに寄ってました。そこの、僕と同世代のご主人さんは大の音楽好きで、店内には夥しいレコードとCD、そして音楽雑誌などが置いてあって、アナログレコードのプレイヤーはもちろん、真空管剥き出しのアンプが活躍してます。
酒屋さんの店内で、古いブルースのレコードを、真空管アンプで聴く。これはまた、デジタルでは味わえない音や雰囲気を醸し出してくれるのであります。いろんな地酒を試飲しながら。
すごいデジタルの時代になったけど、アナログの良さを求める人も、増えてる気がします。CDが出始めた頃、レコードを処分してCDに置き換えてしまう人が多かった。そして、レコードプレイヤーや、レコードの針を探すのも大変な時代が訪れたけど、今、また、レコードや真空管アンプが見直されて、いろんなところで買えるようになってます。レコード、あのとき捨てずに取っておいたら良かった、と悔やんでる方も多いでしょうな。
なので、僕は、昔のコンタックスのフィルムカメラ、机の一番下の引き出しの奥に、箱に入れて、そのまま置いてます。また、いつか、使ってみたいと思いつつ。