山中賞〔6442〕2020/12/04
2020年12月4日(金)晴れ!
「山中賞」って、知ってます?
知ってたら、すごい。この写真の上部、PCの画面に写ってるのは、TSUTAYA中万々店。今日は、少しそちら方面に用事があったので、ちらりと寄ってきました。僕のお気に入りの、TSUTAYA中万々店様。
去年の5月5日、「ブラタモリ裏トーク」をやってくれ、とのご依頼があって、初めてゆっくりと店内を見て回った、TSUTAYA中万々店でした。その時、その選書であったりディスプレイの仕方であったりにいたく感動し、時々、機会があれば立ち寄るようになった、TSUTAYA中万々店。
先月のひまわり文庫の新刊でご紹介した、ロバート・ベイリーの「ザ・プロフェッサー」は、、TSUTAYA中万々店をウロウロしてて、その手書きPOPがあまりにも僕を惹きつけたので、買った本。店員さんの、その本に対する思いが溢れているPOPやったねー。
僕は迂闊にも知らんかったのですが、高知ではかなり有名な店員さんらしいです。こないだ、高知のマスコミ関係の人と話してて、TSUTAYA中万々店が素晴らしいという話をしたら、「山中さんのことやろう!」と即答されたのでした。そう。知る人ぞ知る、山中さん。
とにかく本というものに対する愛情、思い入れが、すごい。僕も本は好きやけど、完全に脱帽モノの凄まじさ。ああ。まだ行ったことない方は、一度、店内をブラついてみよう。僕が何を言おうとしているのか、なんでこんなに興奮しているのか、お分かり頂けると思うから。
でね、「山中賞」。
店内の一角にドカンと陣取る「山中賞」コーナー。あまりにも存在感があるので、本屋大賞とか直木賞とか芥川賞とかと同じような「山中賞」という賞が、新しく創設されたのかと思ってしまったではないか。でも、違いました。そのスーパー書店員「山中さん」が選ぶ、みんなに読んで欲しい本の大賞が「山中賞」なのでありました。すごいね、どうにも。今回が第3回になるという「山中賞」。いや、僕も「ひまわり文庫今月の新刊」で毎月本を紹介してるけど、ちょいと方向や方角や気温や風味が偏り過ぎてますもんね。去年から僕も、「ひまわり文庫 新刊大賞」を決めてるけども、去年の大賞は「鬼子の歌」ですきんね。いやはや。次点が「石積の秘法とその解説」ときたもんだ。いやはやまったく。
でね。
その第3回山中賞受賞作が、この「ザリガニの鳴くところ」という小説。僕はあまり小説というものを読まんので、もちろん知らんかった本。でも、その「山中賞」コーナーでこれでもかと言うばかりに山中さんの思いを浴びてしまうと、これはもう買うしかない、と思ってしまったのだ。しまったのでした。所謂、思うツボというヤツやね。でも後悔はしてません。
買ってきたその本を開くと、「『ザリガニの鳴』くところ」を手にとってくれたあなたへ」と手書きの美しい文字で書かれた封筒が挟んでありました。中からは、「山中賞」の説明と、この本に対する熱い熱い思いを綴った手紙。すごいね、まったく。
さっき買うてきたばかりなので、まだ、読んでません。でも、期待感満載。ひょっとしたら、いつもは絶対に読むことにないようなジャンルかも知れんしね。
最近は、ネットで本を買う人も増えたと思うけど、やっぱし街の本屋さんはエイねー。
TSUTAYA中万々店様にはファンも多いようで、店内のゆったりしたソファーに座ってゆっくり本を読む、常連さんと思しきおじさんも多数。
モノを売る、モノをつくる、ということは、モノへの思いを売る、モノへの思いをつくる、ということなのだ。ありがとう、山中さん!