最後のAB線を走る汽車〔6360〕2020/09/13
2020年9月13日(日)曇り
涼しくなりました。日曜日。
ひまわり乳業南国工場は、いつもの日曜日と同じく、また、平日と変わらぬ様子で動いております。今日は会社に出てきてます。本社棟2階から、土佐くろしお鉄道ごめんなはり線の汽車を撮影しました。
この路線、「最後のAB線」と言われてたのを覚えておられる方はどれくらいいらっしゃいますでしょうか。そもそも「AB線」って、知らないっすよね。ほとんどの方は。
AB線とは。
「無償資金を財源として建設が行われ、完成後は鉄道施設を国鉄に無償で貸し付け」した鉄道路線のこと。国鉄の財政悪化、分割民営化によって終了した仕組み。
つまり、鉄道というものを地方の開発と位置付け、国家の事業として行っていた時代の仕組みなのでありました。だから、採算はあまり考えてません。
そのお陰でできた路線の一覧が、これ。高知県で言いましても、土佐佐賀から西の路線はAB線。でね。この表の「開業年月日」を見てください。そう。建設当時「阿佐線」と呼んでいた後免ー奈半利間の路線が開業したのは2002年7月。2000年代に入るまで工事やってたAB線は、この路線だけ。これが「最後のAB線」と言われる所以であります。結局完成後は第三セクター「土佐くろしお鉄道」に引き継がれ「ごめんなはり線」になりました。
どうでもいいですか?
でもね。
国鉄の分割民営化については、考えさせられること、多いです。昨日も少し触れたJR東海のこと。JR東海の営業利益率はJR各社の中で頭抜けています。そして新幹線収入が9割を超える話は、こないだも書きました。
いろんなところにいろいろ書かれてるけど、分割民営化に際し、JR四国とJR北海道は、公的資金の補助がないと存続できないことが宿命づけられておりました。そもそも、鉄道は地方振興だったから。新幹線に特化する会社を作って良かったのか?
もちろん国鉄が民営化されて、サービスが劇的に改善されたのは、みんな体感しているところで、これに文句つけるつもりはありません。JR職員のみなさん、ありがとうございます。ご苦労様です。
で、分割。分割するのに、新幹線9割以上の「東海」をつくる片方で公的資金がなければ存続できない「四国」「北海道」をつくったのは、何故?
「東海」は、そもそも疲弊していく地方にとってとても大切なインフラである部分に、何か必死の努力をしましたか?
という辺りが、リニア中央新幹線が静岡県工区で立ち止まっている最大の理由みたいっすね。
この原因を遡っていくと、「分割」民営化に行き着くと思うのは僕だけでしょうか。四国や北海道に住み、鉄道を愛する人たちの、共通した思いではないかと思うんんですね。僕は四国の鉄ちゃんだ。
ここで考えました。民営は民営で良いとして、JRを一つの会社に統合しましょう。カンパニー制や地域独立採算制などは採用せず、財政は全社一律に見ていく会社。人事はもちろん全国で行い、東海道新幹線の業務をしてた人が、「来週から高知ね』という辞令を受け取る世界。素晴らしい。
四国や北海道での業務を経験するのを出世の条件とし、役員になるには、四国か北海道での勤務を少なくとも5年以上経験すること、などの規則を導入しよう。
優秀な頭脳が集まってるから経営がいい、と思ってる東海や東日本の人たちに、北海道や四国のことを考えてもらおうではないか。
南風に乗っても、児島駅で乗務員交代、みたいな無駄がなくなるしね。あれ見て、いつも無駄やなー、と思ってたし。
いかん。妄想が・・・
まあ、日曜日ですき。考える時間があり過ぎて・・・
いかんいかん。みんな頑張って仕事してます。僕も、頑張って、仕事仕事。