浦戸湾の発電所〔6284〕2020/06/29
2020年6月29日(月)晴れ
夜空は晴れわたり、南の空には木星と土星。
ここは若松町。丸山台の真ん前。船舶用の緑色のランプが光るのは、丸山台。出勤途中、午前3寺過ぎの浦戸湾風景。静かな静かな浦戸湾。
でも、この向こうにこの時間も稼働している施設が見えてます。土佐発電株式会社土佐発電所。ご存知ですか?
孕半島の山裾に所在する発電所。実はこないだ、縁あって、その発電所を見学させて頂く機会がございました。勉強になったし、とても面白かった。
あの山裾には太平洋セメントさんの工場。かつて、いわゆる「港7社」とか「港5社」とか言われた高知の製造業の中心であった、セメント工場。でも今は工場ではありません。2010年、こんな発表があって、セメント生産は中止されています。今は、貯蔵機能が主たる役割になってると言いますね。
その太平洋セメントさんの南側、山裾にあるのが、土佐発電株式会社土佐発電所。
2005年に運転が始まった、石炭火力発電所。J-POWERと四国電力と太平洋セメントが出資してつくられた発電所。その16.7万kwという発電能力は、高知県一。こんな場所に、高知県一の発電所が存在すること、高知のみなさんもあんまし知らんのではないでしょうか。
24時間、3交代制で稼働してるから、もちろんこの時間も発電してます。
で、今朝、調べてて知った事実がひとつ。これ。資源エネルギー庁が発表してる統計で、都道府県別エネルギー消費統計の「電力消費量」。おう。高知県は産業部門で堂々の47位だ。家庭用とかを含めたら46位やけど、産業部門は47位。なるほど。これをエコな時代の最先端と喜んでる場合ではなくて、色々と考えさせられるデータですな。
その高知県の電力需要の、少なくない部分をまかなってるのが、あの発電所なのでした。
発電所の設備、プラントというのは、なかなか面白いです。で、一番目立つのが巨大なボイラー。そのボイラーが設置してある建物の一番上に、エレベーターで上ると。そこは標高60mを超える、すごい場所。下見たら、足が竦むから見ちゃダメ。でも、高知の街を見るとすごい。眺望絶佳とはこのことだ。関係者しか見ることのできない絶景を拝ませていただきました。
あと、すぐ眼下には太平洋セメントさんの工場。あの工場が、今はもう稼働していないんだとしたら、宮崎駿の世界だ。巨大で、タンクや配管や鉄階段が入り組んで迷路のよう。すごい。
ジャッキーチェンの映画ロケで使われそうな、すごい構築物が、ドカンと存在してました。これも知らんかった。
高知県一の発電所。産業部門電力消費量。巨大な廃工場。世の中、知らなかったことだらけ。
ともあれ、あの木星の下の発電所では、今も、電気がつくられつづけ、僕らの生活を支えているのでした。電気のおかげで、弊社の工場も、早朝から稼働しています。
さあ。月曜日。張り切って一週間を始めよう!