銀河の片隅の朝〔6265〕2020/06/10
2020年6月10日(水)雨
やっと、雨。
今年は、5月31日に四国地方が梅雨入りしたと気象台が言い張ってたけど、梅雨入りしてからちゃんと雨が降ったのは、その日だけ。5月31日だっけでした。翌日からは良いお天気が続いて、降ったとしてもビットやった高知県地方。だから、まあ、今日が梅雨入りみたいなもんでしょう。実態は。
気象庁にはこういうページがあって、過去の梅雨入り梅雨明けが一覧できるようになってます。偉いぞ、気象庁。もう既に忘れちょったけど、去年の梅雨入りって6月26日やったのか。観測史上最遅なのかな。梅雨の間の雨量は少なくて、梅雨明けてから結構降ったみたいな記憶があるような気がするけどどうやったっけ。この年になると忘れっぽくていかんね。去年のことなのに。
でも意外と、昔のことは覚えてたりします。忘れやすいのは最近のこと。さっきのこと。昨日のこと。今、日記みたいなのを毎朝書いてるんだけども、昨日何したのか思い出すのが大変。いかんね、いかん。
で、僕は毎日にっこりひまわりを書いてる訳ですが、昨日のにっこりって何書いたっけ、と思うのは日常茶飯事。一昨日書いたことなんかときた日にゃあ、忘却の彼方。
昨日のにっこりには、お月様と木星のこと、書いたんでした。今日から雨が続く予報なので、しばらくは天体の撮影ができんだろう、ということで。予想通り、こんな感じ。朝4時過ぎの堀川。堀川に雨が落ち、高知のマンハッタンが雨に霞む。でも、雨の朝も嫌いではありません。晴れた日も、雨の日も、そして春夏秋冬、全部、好き。台風がきたら山を走りたくなるのは、そろそろやめちょいた方がいい年頃にはなってます。
天体と言えば、この本。今月の新刊でご紹介しました。いや、別に天体のことばかり書いた本ではない。宇宙のこと、原子のこと、数学のこと、生命のこと、そして言語のこと倫理のこと。「銀河の片隅で科学夜話」だから、宇宙のことが多そうだけども、そうではありません。そもそも、これ書いた全卓樹先生は、数理物理学者であり量子力学の先生。あと、プロフィールには社会物理学という分野も見えます。なるほど。社会物理学か。
量子力学の難解な理論を研究してるだけでも尊敬条件ランキングの上部にくるのに、社会物理学。道理で、書いてる文章は社会学的でもあり哲学的でも、あります。
その全先生の「エキゾティックな量子」という本も書いまして、今、読んでます。こちらは「銀河の片隅で科学夜話」のようにするする読める本では、ありません。少し高度な内容も多いから、夜、寝ながら読むと一瞬で爆睡できます。電気消すのも忘れたまま。でも、おもしろい。
全卓樹先生のツイッター見てみると、最近、こんなこと書いてました。
「ものの本読んでたら、寺田寅彦について”彼が教授長くやって低徊派物理学で東大物理をダメにして、正統派物理をおろそかにしたせいで、京大のようにノーベル賞級の仕事が長く出なかった”と書いてあって卒倒した。
中略
寺田寅彦はむしろ、複雑系物理学の世界的な先駆けとして(文人科学者としてだけでなく)物理学者としてもっと評価されるべきでしょう。」
素晴らしいね。読みながら首が痛くなるくらい頷いてしまった。
初めてお名前を見た時、全自動麻雀卓みたいだな、などと失礼極まりない連想をしてしまった僕を許してください。
この全卓樹先生。そして高知出身の須藤靖先生。寺田寅彦先生の系譜は、僕らの高知を連綿と流れているようで、嬉しい。