リープル〔6123〕2020/01/20
2020年1月20日(月)晴れ!
今日は「大寒」なんだそう。一年で一番冷えるというこの時期。
ところが、この冬の南国市は、まだ一度も氷点下になってないし、たぶん今朝もなってない。気象庁の記録を見ると、昨日の朝の最低気温が0.2℃。惜しい。この冬いちばんの冷え込みだったけど、それでも氷点下に届いていない南国の、冬。このまま地球はどうなってゆくんだろう。
さて。昨日の午後4時半。高知放送のテレビで、「三宅裕司のふるさと探訪」というの、やってました。これは、BS日テレで昨年放送したものの、再放送。南国市の自慢、というのがテーマになってた、南国市で突撃ロケをやった番組なので、高知放送の地上波で再放送した訳ですね。ご覧になりましたでしょうか。
南国市の岡林さんという方が番組に寄せたメールに、南国市の自慢を3つ挙げておられました。
鳥居杉と、長尾鶏と、そしてリープル。我らがリープルを、南国市の自慢として挙げてくださった岡林さん、ありがとうございました!
去年の夏。僕は出張中で、会社にいませんでした。出張から帰ると、なんか、三宅裕司さんが会社にやって来られて、リープルのことを収録していった、というではないか。なるほど。
ロケの撮影に登場したのは、我らが事務員さんたち。その時、撮影された事務員さんたちはハイテンション。こんな機会、なかなかないですきんねー。
良かった良かった。番組内でも、かなりの時間をかけて謎の自慢「リープル」を探し求めてくださっておりました。良い、番組ですね。
リープル。
もう、発売されてから半世紀以上は経過する、超ロングセラー乳酸菌飲料、リープル。どんな味?と尋ねられたら「リープル」みたいな味、と答えてしまう、高知県人にとっては当たり前すぎるソウルドリンク、という立ち位置を与えていただいております。ありがたいことに。
今は、紙パックのリープル。ですが、かつては瓶入りの商品でした。覚えておられますか?こんな瓶。
135mlというサイズ。1合でもなく、5芍でもない、135ml。
この瓶に描かれたロゴが、今のリープルにも踏襲されている、という訳ですね。
でもリープル、かなり謎に包まれた商品。そもそも「RIPPLE」という表記なのに、「リープル」だ。普通に読めば「リップル」なのに、「リープル」。どういう経緯で開発され、どういう経緯で名前が付けられたのか、今はもう、誰も知らない。そう。知らないのであります。謎の乳酸菌飲料「リープル」。
今から半世紀以上前。高度成長が始まった頃ですかね。その頃、日本中で乳酸菌飲料がプチブームになったと思われます。各地にあったいろんな飲料メーカーが、いろんな乳酸菌飲料をつくった。そう。たくさんあったらしい乳酸菌飲料。
しかし時の流れの中で、いつしかその数は減ってゆき、現在もそのままの状態で残る数少ない乳酸菌飲料が、リープルなのでありました。昭和の日本、高度成長時代の、痕跡。
僕が営業になった頃、高知には「日研のヨーグルト」というのがありました。このリープルと同じ、135mlの細長いビン。商品名のロゴは、赤い文字で書かれてた「日研のヨーグルト」。その「日研のヨーグルト」さんが、ある日、製造をやめられました。販売店さんからの情報で、そのことがわかる。
そこで、若き営業社員だった僕は、その「日研のヨーグルト」を使ってた皆さんが替わりに「リー^プル」を飲んでくれないだろうか、と考えたのであります。
そして僕はその日、「日研のヨーグルト」を製造していた工場を訪ねたのです。電話帳で場所を探して。工場へ行くと、ご年配の男性が、お一人で静かに工場を片付けておられます。「日研のヨーグルト」を製造しておられた方でした。
僕がリープルを製造しているひまわり乳業であることを申し上げました。ちょっとしたライバルであった訳ですから、かなり厳しいご対応も覚悟していたのですが、意外にも、その訪問を喜んでくださり、お客様の情報を教えてくださったのです。リープルを代替とすることで、お客様にご迷惑をお掛けしないで済む、と。
今もあの時のこと、静かな工場内の風景、よく覚えています。
あれから既に30年以上が経過し、リープルは紙パックになったけど、今も変わらず、高知の皆さんに愛していただいております。
この瓶を見ると、あの頃のこと、日研のヨーグルトのことなど思い出してしまいます。
営業の心構え。
とにかく、現地へ行ってみること。直接お話ししてみること。たとえ、ライバルであっても、直接、お話したら、何かが動き始める「かも知れない」。
そんなことを思い出させてくれた、ふるさと探訪。
ともあれ三宅裕司さん、そしてご紹介くださいました岡林さん、ありがとうございました!