金沢の街、思想〔6071〕2019/11/29
2019年11月29日(金)晴れ
そんな訳で、金沢。北陸の大都市、金沢へ、来てます。業界の催しと、機械屋さん訪問。
昨夜、食事会の後でホテルへ帰る途中、ついついおでん屋さんに寄ってしまった。後で聞いたけど、金沢はおでん屋さんが多くて、その中でも有名なお店だったみたい。おいしかったです。
で、今朝は5時半から走りました。寒い。冷やい。もう、この冷え込みは冬ね。高知とは全然違う気温で、身体がビックリしてました。
金沢市街地の東側にある卯辰山方面へ走った訳だけども、その途中、金沢城の大手門のところで撮影したのが、この写真。金沢城って、石垣の博物館と言われるくらい、バラエティに富んだ石垣が見れるので有名なんだって。
まず、金沢城の立地から考えよう。
金沢城の場所は、ここ。地理院地図の土地条件図で見たら、こう。とてもわかりやすいね、江戸城、大阪城、名古屋城と同じだ。更新世段丘の先っぽに築かれた、平山城。段丘の先っぽは、その防御機能を考えたら築城に最適だったんでしょうね。
で、金沢の城下町は、この、扇状地と更新世段丘の地盤の上につくられてて、程よい起伏が走るのに心地よいですね。
で、石垣。この石垣は、2段になってますね。下段は、慶長年間に築かれたという野面積み。上段も野面みたいだけど、大きな石を組み込む技法に特徴がある、と説明板に書いてました。寛政12年(1800年)だから、わりと新しいのに、切れ込みハギとかではないんですね、ここは。
ネットて見てみると、金沢城の石垣の石材は、ほぼほぼ、こっから8km南東の戸室山から産出される安山岩「戸室石」だと書いてます。ので、この石も安山岩なんでしょうかね。
お城の石垣は、そこで一番採れる石を使う、というのが基本だから、これもセオリー通り。
立地といい、石材といい、セオリー通りの金沢城。
今朝はここから東へ、浅野川を渡って卯辰山山麓の寺町。
金沢には幾ヵ所か寺町があります。その一つ。お寺さんが多いのも、金沢の特徴でしょうか。細い細い路地が入り組んだ寺町の風情は、最高でした。
お寺と住宅が混じり合い、山裾から山へとつながってゆく。あちこちで紅葉が色づき、美しい。
区画整理して広くて直線の道路をつくりましょう、などという発想は、微塵もない。横尾忠則さんが見たら大喜びしそうなY字路があちこちにあって、良い街並みでした。じっくりと探検してみたい、路地が入り組んだ寺町の風情。
お城。繁華街。古い町並み。美術館。庭園。
金沢は、街づくりに思想がある、と思いました。