食文化とチャンカレ〔6072〕2019/11/30
2019年11月30日(土)薄曇り
食文化ってーのは、現地に行ってみんとわからんこととか多くて面白い。と、思いました。
金沢は、加賀百万石の伝統による、雅(みやび)な食、というイメージが強いっすよね。日本海の海の幸を、おしゃれなしつらえで、食べる。そんな感じ。それはそうなんだけども、金沢に暮らす人は、そんなものばかり食べてる訳ではなくて、もっと庶民的なものとかジャンキーなものとかも好き、ということ、わかりました。
昨日も書いたけど、おでん屋さん、多い。人口あたりのおでん屋さんの数、日本一らしい。関西風の出汁につかったおでんは、なかなかおいしゅうございました。
あと、金沢と言えばカレー、らしいです。人口あたりのカレー屋さんの数も、どうやら日本一。知ってました?
で、金沢スタイルのカレーを「金沢カレー」と言うらしいけど、その中の代表格がチャンピオンカレーとのこと。
チャンピオンカレー。ヂモティーは「チャンカレ」と呼んでました。チャンカレのHP見てみると、金沢カレーとは、みたいなこと説明してくれてました。こんな感じ。
濃厚でドロっとしている。カツが載っていて、その上にソースがかかっている。ステンレス製舟形皿に盛り付けられている。先割れスプーンかフォークで食べる。ルーは全体にかかっててライスは見えなくなっている。などなどなんだそうね。なるほど。
今回はチャンカレに行く機会、ございませんでした。残念。観光客用の食文化ではなくて、地元の皆さんに密着した食文化というのは、魅力的ですきんね。おいしいかどうかは知らんけど。
写真は、帰りのサンダーバード車内から撮影した風景。小松駅の手前。その茶色の建物は小松製作所さんのビルで、目の前で北陸新幹線の工事が進んでます。彼方には、白山。
新幹線が開通すると、食文化、どうなるんでしょうかね。観光客が増えて、観光客受けする郷土料理がより一層デフォルメされていく風景が、想像できます。地元の人は、そんなもの、喜んで食べてないよ、みたいなものを観光客が喜んで食べてる風景。
そんな意味で、チャンカレみたいなの、僕らよそ者も簡単に食べれるようになってたら、嬉しい。
今、サンダーバード車内でこのにっこり書いてます。今日は新大阪で新幹線に乗り換え、岡山で南風。新大阪から岡山は、あっという間。
思い出します。昔、新幹線に食堂車があった頃を。
大好きだった食堂車。時間帯にもよるけど、新大阪から岡山へ新幹線に乗る場合、よく利用してた、食堂車。新大阪でそのまま食堂車へ乗り込み、カレーとビールで過ごして、食べ終わったら岡山、というのが定番でした。
なんで食堂車、なくなったんだろう。残念極まりない。
お洒落な寝台企画列車みたいなの、増えました。すごい高いの。僕らはそんなものには全然興味ないね。鉄道というのは、目的地があっての移動手段。その移動の最中を楽しむ、というのが嬉しい訳で、贅沢な列車に乗ることそのものが目的では、ない。
そんな意味で、かつてのブルートレインは魅力的だったし、食堂車なんか、最高。旅の気分が、嫌でも盛り上がる食堂車。
今は、南風もサンダーバードも、車内販売すら、なくなってしまいました。移動手段だけに特化してしまった、鉄道。移動手段と鉄道娯楽が完全に切り離され、それぞれに特化したのは、僕としては寂しい。移動中を楽しむのが、鉄道の醍醐味だったのに。
今、こうやって北陸新幹線の工事が進むけど、旅の雰囲気を盛り上げるために、食堂車を連結したらいかがだろうか。
そこでは、チャンピオンカレーが食べれるようになってて、おでん屋さんも併設。
そんなんだったら、速すぎてあんまし好きではない新幹線も、一気に魅力が増すよね。
ああ。チャンカレ、食べてみたい。