夏空の埋立地〔5984〕2019/09/03
2019年9月3日(火)晴れ
夏が戻った感じ。空には入道雲。
ここは今日、お昼頃の弘化台。車で走ってて気付いたけど、この狭い弘化台にも高低差があるんですな。写真撮ってる場所は、この辺。こっから北向いて、地盤はちょっと下がってるの、わかりますでしょうか。卸売市場がある、埋立地南部の方が、北部よりも少し高い。
南北を貫くこの道路にしてみても。今立ってるのが2.6mで、向こうへ行くと、2mを切る。埋立地なので、どんな意味があって高低差をつけてるのかは、謎い。
こないだ、東京で、埋立地の真ん中にある人工山のこと、書きました。大井埠頭の小山、標高20m。この地理院地図の色別標高図で見てみると、埠頭北西部にも、標高10mを超える土地があります。なんのために、埋立地に高低差をつけたのか。そんな必然性があったのか。ああ。謎だ。
でもあの小山、津波とかが襲ってきたら、命山になるな、とは思いました。あの場所に津波が来るのかどうかは知らんけど。
この弘化台もそうだけども、大井埠頭とか、ああいった埋立地は、海を浚渫してできた土砂を使って埋め立てますよね、多分。若松町の稲荷新地も、海を浚渫して、新地をつくったんだと思います。
でも東京湾の場合、それだけではない。
ゴミだ。
あの凄まじい人口が排出するゴミを海に埋立てて人工島を作ってきた、東京都。
有名なのが夢の島。
今の若い人たちは、知らないのかも知れない。僕らが子供の頃、ゴミを埋め立てた島、と言えば夢の島でした。
現在の夢の島は、運動公園とかができて、都民の憩いの場みたいになってるんだそう。ゴミのイメージは、まったくないですよね。僕のイメージとしては、第五福竜丸の展示館がある島、夢の島。
では、現在、東京の最終処分場って、今はどこになってるのか。それは、新海面処分場なので、ある。
夢の島の埋立が完了すると、最終処分場は若洲となって埋め立てられ、そこが完了すると、中央防波堤内側埋立地が最終処分場となった。そして中央防波堤外側埋立地が埋め立てられ、新海面処分場へと変遷する。
飛行機で羽田空港へ着陸するとき、少し高台みたいになった埋立地が見えます。あれ、何だろう、と思いませんか?
倉庫街やコンテナヤードを作るのなら、あんな高台は要らない。あれが、最終処分場。高低差というか、島全体が高台みたいになってるのは、ゴミを埋め立てる必要があったからなんですかね。
ただの、土でできた高台みたいに見えてったけど、ゴミの山であったのであります。
最近、そのゴミの山が緑になり、なんか、整備されてきてました。いったい何ができるんだろう、と、思ってました。思いませんか?
調べてみたら。海の森公園という名前の公園になって、来年、東京オリンピックの馬術競技の会場になるらしいではないか。なるほど。
東京のゴミの島は、こうやって変遷し、湾内に広がってきた訳だ。
さて。これからどうなるんでしょうか。こんな感じの島が、湾内にどんどんどん、とできていくんでしょうかね。そして「夢の島」とか「海の森」とかいったキレイな名前が付けられていくんでしょうかね。
心配しなくても、東京には、これからも果てしなくオリンピックができる島ができていきますな。これ見てると。すごいね、東京。
残念ながら、ここ弘化台は普通の埋立地で、これからも浦戸湾にゴミの埋立地ができることはなく、浦戸湾に「夢の島」や「海の森」ができることはないから、高知はオリンピックの会場に不自由することになるけど、僕は、そっちの方でよかったな、などと思わせてくれる、この、夏空。