日本人と花〔5886〕2019/05/28
2019年5月28日(火)雨
朝からしっかり降ってます。梅雨入りか?
毎年、だいたい6月初めに梅雨入りしてますきに、ボチボチしてもおかしくは、ありません。で、梅雨入りすると紫陽花の季節だ。
こないだの日曜日、池川町のバラ園のこと、書きました。そして、今の日本では、あちこちでキレイな花を見ることができるようになった、という話。僕らが暮らすのは、善意の国。
ここは若松町。昨日、遅くまで飲んでたので、今朝は少し遅めの出勤。朝5時前の若松町。この道沿いで紫陽花の花が咲き始めました。こんな感じで。雨には紫陽花がよく似合う。
この場所をGoogleのストリートビューで見てみよう。うまくリンクできるのかどうか知らんけど、一応こんな感じね。ちゃんと見れんかったらゴメンなさい。
このビュー、いつ撮影したんだろう。まるで今朝撮影したかのような、紫陽花が咲く風景。去年の今時分に撮影したんでしょうかね。もっと前かも知れませんが。
ここにはこんな段差があります。段差の下、道路部分は0m地帯。海抜0m。若松町から下知にかけては地盤が低くて緩くて、かつて幾度も台風による浸水被害とか、うけてます。昭和の南海地震では、長期間にわたって浸水したとも言います。
段差の上は、明治以降に埋め立てられた土地。この段差をうまく利用して、いろんな花が植えられてる訳です。このご近所の方なんでしょうね。向かいの玄関先にも、キレイな花が鉢植えで置かれてます。花が好きなんだ。
こないだのバラ園みたいに、広い土地や畑がある場合は、あんな感じでバラ園に。でも、場所がなくても、みんな、それぞれ工夫して花を楽しんでます。これは、昔からの日本人の文化であったりも、するのである。
江戸では、狭い狭い路地の奥、長屋の軒先にも、所狭しと花が並べられてたと言います。
江戸時代末期に江戸を訪れた英国人が、江戸は世界一の園芸都市である、と言うたとか言わんかったとか。たぶん、言うたんだと思います。江戸時代後期は、空前の園芸ブームに沸いた、という話もありますきんね。
今も、東京の下町の路地を走ったりしてると、植木鉢がギチギチに並べてある地域があったりします。地域と書いたけど、まさに、そう。江戸時代の花いっぱい路地の名残である場合もあるだろうし、戦後になって、始まったものもあるでしょう。誰かが始めると、隣の家も、なんとなく始めてしまう。何軒かが植木鉢を並べると、並べてない家はなんだか、寂しい。うちもやるか、てなことになって、結局その路地全体が植木鉢と花で溢れる空間になってしまう。
日本人の習性がもたらす景観、と言えるんでしょうかね。
吾川村や越知町の花桃も、池川町のバラ園も、何軒かの家が、競い合うように花を植え、育ててますもんね。
この若松町の静かな裏通りでも、この一角には花がたくさん。
日本人の、人と一緒のことしたい、人に負けたくない、皆がやってるのに自分だけやってないのは嫌だ、という習い性と申しますか文化と申しますか特質と申しますか、そんなのが、あちこちに花の風景をつくりあげてる訳で、それはそれで良いのかな、とも思ったりしながら、僕も花を楽しんでいるのでありました。さあ。梅雨はもう近い。紫陽花だ。