香南市へ向かう一番列車〔5867〕2019/05/09
2019年5月9日(木)薄曇り
南国市、土佐市と、その成り立ちや人口のこと、書きました。で、南国市は、「都道府県第二の都市としては全国で最も人口が少ない」47,000人。いかに高知県は人口が少ない上に高知市への一極集中が進んでるか、よくわかる。
土佐市は意外にも、県下では第6位の人口。こないだまで5位だったのが、香美市に追い抜かれてしまった土佐市。
では、県下第3位の人口を抱えてるのはどの市町村かと言うと、堂々の四万十市。何が堂々なのかわからんが。この4月1日現在で33,054人。第4位は香南市で32,218人。3位と4位の差は800人もない。この5年間で、香南市は100人減ってるけど、四万十市は1,000人減ってるので、逆転するのは時間の問題だと思われます。
平成の市町村合併が行われて13年。もう、そんなになるのか。
昭和の大合併が行われたのが、南国市や土佐市が誕生した昭和34年のこと。その翌々年に生まれた僕は、岡豊村とか野田村とか香長村が存在していたことを実感として知らない訳で、と、言うことは、今10歳くらいの小学生は、野市町や土佐山田町や赤岡町、香我美町、香北町、物部村、吉川村とかが存在してたことを実感として知らない訳で、僕らにとっての野田村が、彼ら彼女らにとっての赤岡町なのか、と考えると、感慨深いものが、ある。あります。
写真は、物部川の橋を渡る、土佐くろしお鉄道の一番列車。橋の向こうは香南市。僕らにとっては野市町だけども、今の小学生にとっては香南市で違和感がないのでありましょうね。
合併特例債の恩恵が終わり、果たして合併が良かったのかどうだったのか、検証していかんといかん時期には、きてます。ただ、あまりにも人口減少とか年齢構成などの社会構造の変化が速いので、もし合併してたなら、とか、合併してなかったなら、とかの仮定でのシミュレーションがとっても難しい。地域のコミュニティや文化の継承など、この13年で廃れたり崩壊してきたりしてたものが、余りにも大きいから。
これから先、どうなるのか。
東京一極集中と言うけれど、高知県でも、高知市とその周辺への一極集中が進み過ぎてます。南国市はもとより、人口が減ってない香南市や香美市も、高知市と徐々に一体化してきていて、高知市+南国市+香南市+香美市で、435,252人。700,059人の県人口の62%。いの町は、町でも21,444人居るので、それを入れたら456,696人。65%。これを一極集中と言わんでどうする。
この流れを止めることは、なかなかに難しい。と、すれば、この先どんな方策をもって、どんな社会を目指してゆくのがよりマシなのか。これもなかなか、難しい、日本全国が抱えている大問題なんでしょうね。
高知市周辺へと一極集中が進む、と書いたけど、それは、減少率がその他の地域に比べて低いだっけのことで、減ってない訳では、ないよ。今、気付いたけど、33万人と言われてきた高知市の人口、この平成31年4月1日現在の統計で、合併以来初めて、33万人を割り込んだんですね。329,485人。令和まで持ち堪えなかった、33万都市、高知市。平成最後の月に、32万人代に突入したのでありました。
東京一極集中が進むけど、これまた将来、東京周辺でも減り始める時代がくる。その先の日本がどうなるのか、誰にもわからない。わからない、で済ませて良い問題ではないんだけど。