明けの明星、宵の明星、マヤ文明と病原菌〔5831〕2019/04/03
2019年4月3日(水)晴れ!
良いお天気。でも、冷やい。今朝も冷えます、4月にしては。
昨日、土佐町から出勤してきた社員さんが、土佐町では朝、雪が降りよった、と言うてました。4月に高知県で、雪。大自然の営みは、僕らの想像を超えてゆく。
そんな冷たく透き通った空気を撮影してみようと、今朝は、会社の東、物部川の土手上に来てみました。午前5時半の物部川。川向こうに野市。野市の上に、細い細いお月様。明後日には新月を迎える細い細いお月様が地平線の、上。そして上方には、明けの明星、金星。
金星。明けの明星にして宵の明星。明けの明星と宵の明星が同じ星であることは、人類はいつ頃から理解してたのか。調べてみると、古代ギリシャでは、すでに同じ星であると把握してたとのこと。最初に気付いたのはピュタゴラスという説もあるそうです。嘘か本当か知らんけど。
そして古代中国でも、同じ星であることは理解されてたそう。少なくとも2000年前には。それだけ、人類は暦を作ることに一生懸命であり、また、観察力も優れてたということだと思います。
中米のマヤ文明でも、かなり精緻な暦が作られ、明け方東の空に見える明るい星と、夕方西の空に沈む明るい星が同じ星であることがわかってたと言う。すごいですな、人間は。
そんな高度に発展していたマヤ文明は、西洋からやってきた侵略者によって滅ぼされる。インカ帝国やアステカ帝国と同じようにね。少ない人数で、どうやって栄華を極めていた帝国を侵略できたのか。そこには武器の違いもあり、また、卑怯な手段に躊躇しない、という西洋側の戦略、価値観を、侵略された側が理解できなかったという側面もある、と言われてます。
そして病原菌。
天然痘とかチフスとか。そういった感染症に免疫がなかった現地民。そこに、そういった病原菌を保有しながらも免疫力を持つ西洋人がやってくる。一説には、95%の現地民は、感染症で亡くなったと言うから、すごい。武力もさることながら、感染症。
オーストラリアでも、やはり同じことが起こってて、原住民は敢え無く新しい感染症で死んでいった、とされます。
昨日書いた、「交雑する人類」の話でも、現在のヨーロッパ人の直接の祖先となる人たちは、数千年前、それまでヨーロッパに広く存在した農耕民族を、車輪や馬を使った武力と、期せずして持ち込むことになった腺ペストによって滅ぼしていったので牧畜民ではないか、と書かれてます。
現在、世界中で主導権を握っている、現代ヨーロッパ人種は、そもそも、病原菌を持ち込むことで広がってきた民族である、という側面、あるかも知れない。数千年の昔から。
そんなこと考えると、帝国主義の時代、西洋がインド、アジア、極東へ進出してきた時はどうだったのか、気になる。なりますよね。幸運なことに、遺伝子的に、そして歴史背景的に、東アジアとかでは、西洋の持ち込んでくる病原菌に比較的強かったのかも、知れません。交流の歴史も長かったし。
まあ、アメリカ大陸やオーストラリアに比べて、ということだけども。
明治維新の際、日本人の多くが、西洋人を恐れたというのは、根も葉も無いことではなかった。病原菌の知識はなかったけど、確かに、彼らがやってきてから起こった凶事は、彼らに因があると考えるのは当然だったし。明治期のコレラの流行は、確かに、西洋がもたらしたもの。感覚は、かなり当たっていたと思います。
朝の風景から何を連想してるのやら。
それにしても、新元号でおだってますね、テレビも新聞も、ちょっと、おだち過ぎくらい。
そんなことより、侵略したりしないで、「和」の心でみんな仲良くね。
さあ。張り切って仕事仕事。