梅、天満宮、椿、椿山〔5762〕2019/01/24
2019年1月24日(木)晴れ
昨日、椿のこと、書きました。そして大和の海石榴市のことなど。
椿で忘れてならんのが、椿山。つばやま。仁淀川町の池川から国道494号線という、国道とは思えない狭くてクネクネの道を北上。途中から右に折れ、小さな川沿いに更なるクネクネを上がっていくと、山の急斜面にへばりつくように、集落。かなりの軒数の家々。こんなところにこんな集落が、と驚いてしまう、椿山の集落。
家々はたくさんだけど、現在、常在しておられる人口は、1人。おばあちゃんが1人、暮らしておられる椿山。とは言え、週末とかになれば、池川や高知に出て暮らす出身者が帰ってきて、藪を買ったり片付けたり、という作業をしてくれるので、助かっちゅうと、そのおばあちゃんが語ってくれたのが二年前。
今も、あの風景がそのまま残っているうだろうか。
椿山といえば焼畑。高知では「切畑」。県下でも、最後まで切畑をやってたのが、椿山。昭和50年代まで、切畑で生計をたてる人が、椿山に暮らしていたのであります。
幾度かご紹介してきたけど、平家落人伝説の残る椿山は、これからどうなっていくのだろうか。立派なお宮さんや仏堂が、かつての集落の大きさを伝えてくれる。
あの、家がたくさん斜面に並ぶ集落が、このまま朽ち果てていくのだとしたら、哀しい。哀しいけど、それが世の中の流れなのか。高齢化、人口減少という意味では、日本の最先端の最先端だと言える、椿山。だとすれば、その風景は、地方の社会の未来位を暗示しているのだろうか。いやいや、この辺で潮目を変えて、ちゃんとせんと。ちゃんとせんと、日本の未来は無い。ちゃんとせんと。
写真は、今朝、夜明け前の潮江天満宮。そう。梅の花。昨日椿だったので今日は梅。天満宮のシンボル、梅の花が咲き始めました。
右側の、臥牛像に覆いかぶさる紅梅。飛龍梅。ピンク色の美しい花が咲き始めた、飛龍梅。
万葉集で、椿の花を歌ったものは昨日のを含めて9首なんだって。で、梅の花は119首。消防署もビックリ。でも、119首は第一位ではない。万葉集に出てくる植物ナンバーワンは、萩。142首。ちゃんと数えた人が居るんですな。
ともあれ、椿が落ち、梅の花が咲く。もう、春はそこまで来ています。まだ、気温でいえば冬が来てないような気もするけど。