ポケベルが鳴らなくて〔5713〕2018/12/06
2018年12月6日(木)曇り
今話題になってるのが、ポケベル。ポケットベルのサービスが来年9月で終了する、というニュースに、昭和は遠くなりにけり、といった感慨を抱いているおじさんおばさんが多いのでありました。
まあ、まだあったんだ、ポケベル、といった感想を持つ人も多いと思うけど。
ポケベル時代のことを書いてるブログが散見できる今日この頃、僕も、少し当時のことを思い出してみよう。
僕が営業で外回りを始めたのは、昭和62年頃だったか。すぐにポケットベルを持たされました。黒くて四角い、小さなポケットベル。ピーピーと音がなるだけのシンプルなやつね。営業全員が持たされてた。会社からなにがしかの用事があると、ポケベルをピーピー鳴らす。鳴らされた僕らは、最寄りの公衆電話で会社に電話をかける。「ポケベル、鳴ったけど。」と。
「山間部におったき、ポケベル鳴らんかったで~。」と言う人も、居た。鳴ったか鳴らんかったかは、鳴らした側からは確認のしようもなかったポケベル。
ベテランの営業になると、自分の担当エリアのどこに公衆電話があるのか、完全に把握してました。車が停めれるかどうかも含めてね。
その後、メッセージ表記できるやつが出てきた。あれは画期的やったですね。かなり便利になりました。
よく考えると、深く考えれば、そんな技術革新の延長線上には通話ができるようになる、という未来が見えていてもおかしくない。おかしくないのに、世の中は、ポケベルの機能を充実させるという方向に邁進し、携帯電話の普及とともに、あっという間に、廃れていってしまった多機能ポケベル。なんだったんだ、あの多機能は。
いかに、先を見通すのが難しいか。
公衆電話が要らなくなり、電話ボックスが姿を消していきました。
でも、あのどこにでもあった電話ボックスをWi-Fiの基地にしていれば、今頃日本は世界に冠たるWi-Fi大国になっていたかも知れない、などという意見を見たこと、あります。本当はどうか知らんけど。
携帯電話はスマホになる。かつての、機能満載の携帯電話はガラケーと呼ばれ、過去のものになってゆく。携帯電話がこんなものになるなんて、想像もしてなかったもの。
この先、どんなデバイスが登場して、どんな世の中になるのかは、わからない。それがわかる、スティーブ・ジョブズのような一握りの人たちが、新しい世の中を創ってゆく。想像力。創造力。
そもそも「デバイス」などという単語を使い始めたのも最近のことだもんね。
昨日の日経MJに、ヒット商品番付2018が発表されてました。
で、西の横綱が「Tik Tok」だって。知ってました?「Tik Tok」。知らない人は、調べてみよう。確かに、朝礼で、若い営業の社員さんが「Tik Tok」のこと発表してた記憶は微かにあるけど、あの時の皆の反応は鈍かった。皆、興味を示さなかった。ところが、それがヒット商品番付の西の横綱ですきんね。横綱なのに、詳しい内容を知らないという、情けなさね。いや、ホント。
世の中、どんどんと動いてゆく。変わってゆく。
新しい社会を創造していくのは、スティーブ・ジョブズみたいな人だけど、僕らは僕らで自分の仕事、役割の中で新しい未来を創ってゆくことができます。大切なのは、想像力。創造力。