土佐史の大先輩たち〔5661〕2018/10/15
2018年10月15日(月)薄曇り
昨日の朝、出迎えがあって、高知駅にも行ってました。そしたら、駅前の、電停前の道路際に、青い制服に白い帽子をかぶった観光ボランティアの方が立っておられる。よく見てみると、岩崎先生ではないか。岩崎義郎さん。土佐史談会の大ベテランで、様々な土佐史の論文を書いておられる土佐史研究家。僕の実家界隈を拠点とする秦史談会でも、活躍しておられます。
その岩崎先生が書かれた本に、この、「高知城を歩く」がある。
高知城の成り立ち、建物や施設の配置、設計の思想などを懇切丁寧に解説した、佳本だ。この本を見ながら高知城を散策すると、面白さ百倍。
僕が買うた本は、現在、Jr.2号に絶賛貸出中なので、今朝は版元である高知新聞総合印刷の書籍オンラインショップの画面。これね。
2001年に発刊され、2015年に第三版まで発行されてます。
近寄って、ご挨拶しました。岩崎先生、確か、以前、85歳を超えておられたけど、今はいくつなんだろう。そう思って、失礼承知の上で、尋ねてみました。
「おいくつになられましたか?」
なんとですね、今年90歳になったんだそうです。すごい。昨日は、観光ボランティアで、龍馬の生まれた町記念館をご案内するようになってるとのことでした。駅前の観光案内所「とさてらす」にも、当番で、詰められたりしてるとのことです。
そして岩崎先生と言えば高知城だ。以前にお伺いしたときは、多いときは日に4回、高知城の下から上までご案内されてました。
「今も高知城、やられてますか?」
さすがに回数は減ったけど、時々、ご案内されるそうです。高知城というのはですね、標高44.4mの大高坂山に築かれてます。追手門前の標高は2.3mだから、標高差は40mを超える。そのてっぺんに4層6階建ての天守。それを歩いて上がりながら解説する観光ボランティアを、今も時々やっておられるという90歳。すごい。頭が下がります。本当に、頭を深く下げてきました。お人柄も素晴らしく、控えめで、実直な岩崎先生。いつまでもお元気でご活躍ください。
土佐史談会には、ご高齢になっても、足腰も強く頭脳明晰弁舌さわやか、という方が幾人もいらっしゃいます。史跡を探索するには、強靭な足腰が必要だし、解説するには頭脳明晰でなくてはなりません。普段から街や山を歩き、考え、文章を書き、喋って解説する、ということをされているからなんでしょうかね。みんな、お元気だ。土佐史談会の現会長、宅間先生は、ご専門は中世のお城、ということもあって、83歳になった今も、若者よりしゃんしゃんと山を歩かれます。頭脳は明晰極まりないし、お喋りも上手。
まだ60歳にもなっていないコビンスの僕たちは、足元にも及びません。
高知には、すごい大先輩たちが、たくさんたくさん。