タヌキの糞と中世の水運〔5662〕2018/10/16
2018年10月16日(火)薄曇り
今朝、いつものように出勤してたら、高知東部自動車道が通行止めになってました。昨日の夜から20日(土)の朝まで、夜間を通行止めにするんだって。長いぞ、これは。通行止めの理由は「維持作業・設備点検のため」となってます。
この自動車専用道路、ここ、高知南ICとなんこく南ICの間が開通したのが平成27年3月。なんこく南ICと高知龍馬空港ICの間の開通が平成28年4月。一昨年だ。
今回、夜間とは言え、5晩も通行止めにするんですな。もちろん初めてのことだし、まだ真新しい道路のどこを点検するんだろう、と思ってしまって、ふと思い至り、納得したことでした。
そうか。今月末、27日から29日の予定で、天皇皇后両陛下が高知へやって来るんだ。もちろん、この高知東部自動車道も通るだろう。そんな訳で、万が一があってはならんし、不備があってもいかん、ということで点検作業をしているんだろうと、納得した訳です。
天皇陛下は、僕の母と同い年。お元気ですね~。気を遣いまくる人生は、宿命とは言え、大変だろうと思います。
こないだ、昭和天皇と南方熊楠の話、書きました。粘菌についての昭和天皇の並々ならぬ思い入れは、感動的ですら、あります。昭和天皇は、粘菌だけではなくて植物全般にも詳しく、また、ヒドロ虫類の研究でも有名。
では。今上陛下は。有名なのはハゼの研究ですよね。ハゼに関する論文は既に30編を超えているんだそう。それと、タヌキだ。
昭和天皇が粘菌を採取されたのも、皇居や那須御用邸であったけど、今上天皇がタヌキの研究をされたのも皇居。皇居に生息するタヌキの糞を採取して分析、その食性と生態を明らかにしたんだそう。皇居の森は、都心に残された奇跡の森。その森を、自然のままの森として残す、という強い意思は、昭和天皇から受け継がれていて、お二人の研究もその延長線上にあるんだと思いました。
あと、秋篠宮と言えばナマズの研究で知られてますけど、専門は家禽類なんですってね。やはり、皇居や御用邸でできる、身近な生き物の研究だ。
では、皇太子、つまり来年天皇になる方は、どんな研究をしてるのか。
中世史、特に水運の研究をされているんだそう。なるほど。生物系の研究が多い皇族に於いて、少し異色。でも、良い研究だと思う。皇族が歴史の研究、というと、色々と騒ぐ連中がでてきそうですけど、中世の水運か。良いテーマです。うちのJr.2号も大学でそんな勉強してたような気もするけど。
今回、天皇皇后両陛下が高知へ来るのは、第38回全国豊かな海づくり大会にご出席されるのが主たる目的。当然ですが、天皇皇后としては、これが最後の御来高だ。平成14年の高知国体以来16年振り。その前はいつだろう。平成4年に、程野で育樹祭やってますので、その時かも知れません。昭和53年、昭和天皇が植樹祭で来られたときのことは、よく覚えてます。
次の天皇陛下が高知へ来るのはいつだろうか。今、全国では二巡目の植樹祭が行われてます。昭和53年の高知の植樹祭は第29回。来年の愛知は、二巡目の24番目。もう、そんなに遠くはなさそうな気もするね。
中世の、南海航路を利用した水運と一条氏の関わりや、雑賀衆、一向衆と土佐との水運などの話、してみたい。