三宝山のマジックアワー〔5627〕2018/09/11
2018年9月11日(火)晴れ
昨日から、明らかに空の色が変わってきた。青が、濃い。白い雲とのコントラストが、夏とは違う。近づいてきた、秋の空。と、思っていたら、今朝の空はこんなにも美しい。朝、5時半。本社棟の2階の窓から撮影してみました。こんな色、描けと言われてもよう描かん。マジックアワーという言葉を思い出してしまう。
三谷幸喜監督の「ザ・マジックアワー」という映画、好きです。「太陽は沈みきっていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」がマジックアワーだ、と映画の中で佐藤浩市が語っている。「誰にでもある、人生で最も輝く瞬間」のことを比喩してました。まだ、この先に、必ず自分のマジックアワーがあると信じて努力し、頑張る。
夜明け前の、この一瞬も、同じ。ほんの短い時間だけ見ることのできる、この風景。見ることができたらかなりラッキー。三宝山のシルエットが効いてますな。
そうそう。あの三宝山。北東から南西に伸びてくる連山の先っぽにある三宝山。てっぺんの西洋のお城風オブジェが、香長平野のランドマークになってます。かつて、三宝山スカイパークやスカイレストがあり、「四万十の風」という意味がわからない博物館があった、あのてっぺん。
最近、香南市が、あの場所を再開発して観光拠点にしようと事業者を募ったけど、採算、継続性の担保困難ということで断念した、というニュースがありましたよね。
今年3月の計画案の記事がこれで、計画変更の記事が、これ。
計画案では、あの西洋古城風オブジェを利用してカフェやクラフトビールの施設をつくり、ワイン醸造所や葡萄畑を整備する。そして、熱気球の乗船体験。なかなか具体的でした。
でも、なかなか踏み切れなかったという訳だ。残念。
行ったことある人はわかると思うけど、あの山頂からの眺望は、すごい。今も、歩いてならあのオブジェの場所まで行けるので、ぜひ、行ってみて欲しい。せっかく、先人たちが切り開いて整地してくれている、あのてっぺん。
活用まで漕ぎ着けて欲しいもんだ。
あの山に「龍河洞スカイライン」を通し、遊園地やレストランなどを作ったのは、民間人。高知新聞社の元社長、福田義郎さん、元県議の岡崎喜代志さん、それに野市の自動車学校の元社長、北村憲一郎さん。すごいね。その発想と、行動力。昭和48年のこと。だから、あのスカイラインは有料だった。平成9年に県道に移管されて無料となり、現在に至ります。
以前にも書いたことあるけど、平成9年に遊園地が閉まっても、レストランだけは営業を続けてました。平成15年10月25日まで。
このにっこりひまわりを書き始めたのが平成15年4月なので、レストランは営業していたという訳だ。その時に訪れて写真撮ったりしてなかったのが、悔やまれる。遊園地が栄えていた頃が、三宝山のマジックアワーなのか。
いや、違う。麓ののいち動物園、アクトランド、そして龍河洞などと一体化した、広域観光域の核として、三宝山層群の模式地というジオパークも兼ね合わせた、新しい三宝山が出現する。かもしれない。
三宝山のマジックアワーはこれからだ。