牛乳を注ぐ女〔5532〕2018/06/08
2018年6月8日(金)小雨
商売柄、牛乳という言葉に敏感に反応してしまうのは仕方がないっすね。
こないだ、ネットで、「何にでも牛乳を注ぐ女」というのを発見し、ハマってしまった。ご存知でした?「何にでも牛乳を注ぐ女」。
まずはフェルメールの話から。
フェルメールは、17世紀、オランダ、デルフトに生まれた画家。その、消失点や自然光を効果的に使った技法と美しい作品で、近年、人気を博してます。まあ、「動的平衡」で有名な福岡伸一さんの影響、大きいですよね。
そのフェルメールの代表作の一つに、「牛乳を注ぐ女」という傑作があります。こんなの。見たこと、あるよね。
この作品をリスペクト、いや、オマージュ、違う、パロディにしたのが、「何にでも牛乳を注ぐ女」という動画なんですね。
しかも、これを放送してるのはNHK。さすが。NHK恐るべし、だ。
NHKのEテレで、水曜19:30からやってる「びじゅチューン」という番組で放送されたものなんだって。番組HPは、これ。NHK、本当に恐るべし。
この動画、井上涼さんという映像作家が、作詞作曲、動画、歌、すべてを手掛けているんだそう。この脱力感、皆さんのご想像の通り、僕のツボだ。
まあ、現在公開中のこの動画リストから、「何にでも牛乳を注ぐ女」を観てみて欲しい。これを観たら、きっと、フェルメールの絵画を見てみたいと思うだろう。思うだろうか。
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」では、壺から注がれる牛乳が螺旋を描く様は、さりげなく、見事に表現されてます。その螺旋をアカラサマに主題としてつくられたのが、「何にでも牛乳を注ぐ女」なのである。
牛乳を注ぐときに螺旋を描くのは、牛乳が持つ適度な粘度に由来する。と、思う。牛乳に粘度があるのは、乳タンパクが、安定したエマルジョンを形成してるから。
エマルジョン。乳化。
混じり合わない2つの液体をエマルジョンにすることを、乳化と呼ぶ。と、ウィキに書いてます。飲料を開発する時、その原料の物性によって、うまく混じり合わずに分離したりするものを、乳化剤を使って分離しないようにしたり、します。
で、それをすると、どうしても粘度が出る。そこをうまく商品化するのが、飲料開発の肝であったりするのでありました。
4月に弊社で発売した新商品、「菜食健美すこやか」は、青汁と牛乳を混ぜるものなので、分離します。もちろん、乳化剤等を使って分離しないようにする方法はありますが、敢えてそれをせず、自然の原料のみでつくることにこだわったのが、「菜食健美すこやか」なんですね。ぜひ、一度お試しを。よく振ってから、お飲みください。
話は「牛乳」。
乳タンパクが安定したエマルジョンを形成している「牛乳」は、その適度な粘度によって、あの美しい螺旋を描きながら落ちてゆくのである。
螺旋を描き、落ちてゆく、ぎゅうにゅ~