チョーク〔5531〕2018/06/07
2018年6月7日(木)薄曇り
毎日毎日書いていると、ネタが尽きたりしないか、と聞かれます。でもね、こうやって生活の一部になってしまうと、頭で考えなくても、なんとなくネタが見つかり、なんとなく書くことが可能になるのであります。なんとなく。習慣。惰性。なんとでも呼んでください。
今朝も、特に何を書くかは考えてなかったのですが、ふと目に止まったのが、これ。こないだ、中村支店引っ越しの際に見つけてきたもの。あの時に発見された最大のお宝は、111個の、箱入り景品コップであったことは、書きました。
他にも面白いものが出てきたんですが、事務所2階の物置奥にさりげなく立てかけられていたのが、黒板でした。まだ、状態が良い黒板。そして黒板の横に置いてあったのが、これ。チョークだ。
本社へ持って帰りました。黒板も、チョークも。ホワイトボードで板書しながら会議を進めるのが好きな僕ですが、黒板にチョークというのも、良いね。この白いのやピンク、黄色、ブルーのチョークを見ていると、なんか、嬉しくなってくるではありませんか。なりませんか?
今も学校の授業では黒板にチョーク。コスパが良く、簡単で便利だからでしょう。
で、大きな箱は白いチョークばかり。授業で使った白墨だ。コーティングしてあるので、手が白くならない。小さい箱は、カラーの詰め合わせ。
今は羽衣チョークは廃業し、この黄色い箱の馬印チョークに業務が引き継がれていると、ウィキに書いてます。
現在は、炭酸カルシウムとか石膏カルシウムで工業的に製造されているチョーク。元々、チョークは白亜のこと。ドーバー海峡の白い壁で有名な、石灰岩の地層から産出されるチョーク。
ドーバー海峡界隈で産出される、その石灰岩層の白亜(チョーク)が、書いたり消したりするのに最適、てなことで利用され始め、いつしか原料が白亜ではなくなって工業製品になってからも、チョークという名称は残ったという訳だ。
この話、昔、生物かなにかの授業で聞いたこと、思い出しました。たぶん、生物。地学ではなかったと思う。化学でもない。
白亜(チョーク)が産出される石灰岩を顕微鏡で見て見ると、コッコリスという植物性プランクトン化石が見える。そう。プランクトンの化石でできた石灰岩が、チョークとなる訳ですな。だから生物の授業だった。
プランクトンの化石というとチャートを思い浮かべますよね。高知でプランクトンといえば、チャート。
高知の石灰岩は、太平洋の彼方からプレートに乗って北上してきたサンゴ礁などが、南海トラフへ沈みこむ際に陸側プレートに付加したもの。ドーバーの石灰岩とは、成り立ちが違いますね。土佐の石灰は、チョークにはならず、セメントや漆喰の原料となりました。
土佐漆喰は、姫路城にも使われるほどの高品質を誇るけど、それは土佐の石灰石が高品質だから。
チョーク。白亜。
白亜の「亜」の、元々の難しい字は、漆喰のことなんだって。白い漆喰で、白亜。チョークを日本語に訳すとき、その文字を考えたのは誰だろう。
大きい箱のは炭酸カルシウムから、小さい箱のは石膏カルシウム(硫酸カルシウム)から作られたもの。箱にそう書いてます。
ああ。早く使ってみたいぞよ。