木星火星、アンタレスと、暦〔5384〕2018/01/11
2018年1月11日(木)晴れ!
澄み切った空。今朝は高知。
毎年この時期になるとやっているような気がする。恒例になりました。冬来りなば、夏、遠からじ。そう。夜明け前の空低く、夏が見え始めました。冬が来ると、もう、夏はそこまで来ているのであります。
写真。野市、上岡八幡宮さんの境内から、南東方向を撮影。参道入り口の鳥居の左手。地平線から上り始めたさそり座。赤いアンタレスが印象的だ。さそり座、そしてアンタレスは、夏を代表する星座ですが、もう、見え始めました。夏はそこまで来てます。
上空には月齢23くらいのお月様。その真下。一際明るく輝く木星。そのすぐ下に、火星。木星と火星が並んで見える、冬の朝。
お月様。木星。火星。さそり座、アンタレス。一列に並んで、南東の空低く輝く様は美しい。
そう言えば、いつの間にか、冬の大三角形は地平線の下。あのシリウスも、見えません。冬は終わった、夜明け前。
シリウスは、古代エジプトで暦法が考え出されたとき、一番最初に利用された天体だと言われてますよね。シリウスが地平線から出てくる時期で、毎年のナイルの洪水時期を推し量る。それから発達したのが、エジプトの暦法。まあ、太陽暦だ。一年を、太陽、恒星の運行の周期、365日程度とするもの。ナイルの氾濫は、自分たちの生活と密接に結びついてたので、一生懸命そんなことを考え、調べたんでしょうな。必要は発明の母だ。
シリウス暦はユリウス暦になり、グレゴリオ暦になってきた訳で、そもそもの祖先はシリウス暦ということになるのかも知れません。極論すればね。
でも、一般人は、そんな天体の正確な観測をいつもいつもできる訳ではない。
一般人でもわかりやすいのは、お月様。月の満ち欠けは、観ればわかる。新月を1日とし、15日目くらいが満月。月が満ちて欠けるのを一ヶ月とすれば、空を見上げれば、現在がその月の何日目かが見当つきますきんね。誰でも。
月の運行を基準にしたのが太陰暦。でも、それだと、季節、天候が大切になってくる農作業には不便だし、季節にずれが生じてくる。だから、閏月を設けて平均すれば365日ちょっとになるように調整する暦を作成する。それが太陰太陽暦。日本を含む東洋は、おおかた、これでしたよね。
普段の生活は、お月様を見る。
農作業は、太陽の運行を基準にする。
でも、太陽の運行を個人が正確に観測するのは難しいので、二十四節気とかをつくって、わかりやすくした。
太陰太陽暦の頃は、皆、間違いなく、毎晩のように空を見上げて今日が幾日か確認してたと思うし、二十四節気を確認して、農作業をしていたんだと思う。
自然と、生活が一体化していた時代。
ヒジュラ暦と呼ばれるイスラム暦、ご承知のとおり、純粋太陰暦。閏月とかを設けない、お月様の運行にだけ依拠する暦なんだって。で、一年は概ね354日。なので、太陽暦とは、一年に11日くらいづつズレてゆく。
今年のヒジュラ暦の新年は、9月11日になるんだって。もちろん農作業とかには使えないので、太陽暦との併用が一般化されているとも言います。
ところ変われば暦もかわる。世界は広い。
でも、そもそも太陰太陽暦が発達したのは西アジア。だったのが、東アジア中心に使われるようになり、今、西アジアには純太陰暦が残っている、という話。
太陽暦を始めたエジプト。アースウィンドアンドファイヤーのイメージにあるように太陽神を思い浮かべる。
中東のイスラムの国々では、お月様をモチーフにした国旗が多いのは、太陰暦とも関係あるのか。
で、太陽暦のふるさととも言えるエジプトは、現在、人口の90%以上がイスラム教徒なのであるが、暦はどうなっているのか、気になりますよね。
そう。やはり、純太陰暦であるイスラム暦と、太陽暦の併用なんだそう。エジプトで、純太陰暦というのも、なかなか感慨深いものが、ある。ありませんか?
時代は変わる。宗教も、文化も、暦も、変わる。エジプトで純太陰暦だもんね。
昨年やった弊社のバーベキューでも、豚肉、使いませんでした。
時代は変わる。変化に合わせ、対応していく。時の流れに身をまかせ~