世の中は「想い」でできている〔5297〕2017/10/16
2017年10月16日(月)小雨
小雨降る朝。
普段、月曜日の朝は、かなり早起きするのでありますが、今朝は少し遅め。昨夜、ある祝賀会に参加して、飲んでおりましたので。
ここは今朝の潮江天満宮。少し遅くなってしまったので午前5時頃。もう、拝殿の扉は開けられていました。小雨降る鎮守の杜は、マイナスイオンの森。身体に染み通るようなマイナスイオンの空気に満ち溢れた空間。雨の神社は、好きです。
この写真は、本殿の裏手から撮影しました。右側が本殿。裸電球のオレンジ色の灯りが霧のような雨を照らし出して美しい。雨に裸電球はよく似合う。
左側に祠が見えます。右手前には、木の柵。
そう。ここにかつて屹立していたのが、霊杉。れいさん、と読みます。幾度かご紹介してきた、潮江天満宮の霊杉。
天保年間と言いますので、今から180年くらい前のこと。
本殿横に屹立する杉の巨木が、本殿に支障がある状態になってきた。そこである晩、氏子さんたちが天満宮に集まって、伐採の協議をしたそうです。その晩、高知を嵐が襲う。暴風雨。
夜が明けてみると、その杉の木が、社殿にまぎらん方向へと枝が曲がっていた、という話。これは、杉の木の神様のメッセージだ。奇瑞である。ということで、その杉の木を霊杉としてお祀りするようになった訳だ。
その経緯を刻んだ碑、霊杉之碑が、土佐史研究家奥宮正路氏の拝撰で刻まれたのは、明治17年6月。
その霊杉も、昭和20年、太平洋戦争の空襲によって焼失してしまいました。
しかし碑は残り、杉の木の根元から新しい杉の木が生えてきた。今も、霊杉として祀られつづけていることが、このきれいにお祀りされた祠からわかる。
こうやって、歴史は刻まれ、想いが伝えられていく。
今朝の高知新聞に、岩原神楽が、子供達に継承されていくという記事が載ってました。地元の皆さんがとても喜んでいる雰囲気よくわかる、記事。岩原は、藤原純友の落人に端を発するという伝承がある集落。そこで営まれてきた独特の神楽が、子供達に継承されてゆく。
歴史は刻まれ、想いが伝えられていく。
僕らはものづくりの会社を営んでいます。
ものづくりとは、想いを形にしていくこと。想いを形にし、そして人々に伝え、人々を幸せにする。
世の中は、「想い」で成り立っている。