おきゃく電車の夜〔5217〕2017/07/28
2017年7月28日(金)暑い・・
おきゃく電車というのを知ってますか?
とさでん交通が、電車の貸切サービスとして行なっている、おきゃく電車。土電のチンチン電車1両がそのまま宴会場になり、路面をガタゴトと走りながらビールを飲みまくりカラオケを歌いまくる、というもの。何年かに一度はやりたくなる「おきゃく電車」。体力使うので、そんなに再々は、無理かも知れない。
これね。
異様に盛り上がる。普段の宴会では見られないようなハイテンションが、参加者全員に憑依する。そんな感じ。たぶん、お酒の酔いと電車の揺れによる酔いが複雑に絡み合い、衆人環視の非日常空間という特別なシチュエーションの中で、普段では考えられない盛り上がりを見せるのだ、と、思う。
昨夜は19時にはりまや橋交差点南側の電停出発の予定であった。20名の参加者は、ほとんど僕と同年代。停留所に集まっているその雰囲気だけでも、もう、かなりおかしい。間違いなく、景色の中で浮いている。浮いていておかしいのに、電車はなかなか来ない。
携帯が鳴った。出てみると、なんと、車両のトラブルで少し遅れる、との連絡。結局30分間、はりまや橋南電停は、変な集団が占拠するシュールな図柄になっていたのである。
感心したのは、とさでん交通さんの対応。はりまや橋の事務所から2名のおじさんが駆けつけてきてくれて平身低頭。こんなこと、おきゃく電車をやり始めてから初めてのこと、とおっしゃっておられました。まさに今風の言葉で神対応。ありがとうございました。
まあ、暑かったのでのどが渇く。
やっと到着した電車に、おじさんおばさんがゾロゾロと乗り込み、気を利かせてすでに準備万端となっていた生ビールを一気に飲む。ああ。んまい。30分停留所で待っただけあって、その味は格別だ。
そんな格別の状況なので、もう、スタートからして雰囲気が違う。実にヘンテコリンな集団だ。
電車は枡形で引き返し、はりまや橋を北上して高知駅へ。1回目のトイレ休憩。
そうそう。飲み物は生ビール飲み放題で、ウーロン茶なんかも準備してくれてます。冷やすためのクーラーボックスと氷もあるので、冷酒やワインを持ち込むとGood。もちろん、たくさん持ち込みました。
料理も込みで4000円。飲み放題。まあ、料理は、食べたいものを持ち込んだ方が良いかも知れません。もちろん持ち込みました。でもね。これは安いと思う。
だって、100分の電車の旅で、普通にそんだけ電車に乗ったら1000円以上はかかるだろう。で、ビールを入れたりカラオケをセットしたりしてくれる係の方が一人ついて、飲み放題で料理も付いて4000円。採算は取れるのだろうか。
そんな無用の心配はともかく、高知駅を折り返したあたりから、宴は一気にヒートアップ。まず、こないだ高知で開催されたNHKのど自慢に出場したM君の聖子ちゃん。スイートメモリーズ。
彼はK新聞グループの社員なのだが、NHK。すると次に名乗りを上げたのは、テレビKの女性アナウンサー、Wさん。もちろん聖子ちゃんと近い年代なので、歌うのも聖子ちゃん。
電車はクーラーが効いているのだが、外の人にも聞かせてあげよう、と、窓を開ける輩がでてくる。通過する停留所で、驚く一般客に愛想を振りまく奴がおる。もう、何がなんだか。
次に「あたしが次歌う!」と参戦したのが某公共放送Nから初参加の女性Hさん。
すごい。すごいパワーだ。恐るべし公共放送。
そして。
久々参加のK放送の男性アナウンサーK君は、自分が歌わずに、K放送で番組を持つシンガーソングライターH君を指名。プロですきんね。皆が聞き惚れる。窓を開ける。
さながらメディア対抗歌合戦の様相を呈してきたおきゃく電車ですが、再び高知駅に到着して2度目のトイレ休憩。酔っ払い集団がトイレに走る。高知駅さん、ごめんなさい。
そして再び南下、はりまや橋を西へと曲がって枡形へ。
カラオケはもはや誰も聞かず、車内は百家争鳴のカオス。枡形を折り返し、もう、持ち込んだお酒も尽き果てる頃、終点のはりまや橋。
はりまや橋電停にはふさわしくない酔っ払いのおじさんおばさん集団がゾロゾロと降りてくる。
そして、暑い暑い高知の夜は、まだまだ続くのであった。
運転手さん、そしてサービス係さん、そしてココには書けないような遅延に対する神対応を見せてくれたとさでん交通さん、ありがとう!
たぶん、このおじさんおばさん集団には、アキレガテンムイタことと思います。けど、またやりますきんね。覚悟しておくんだぞ。
おきゃく電車。
乗れるのは18名~26名。とにかく、普通ではない。普通ではない盛り上がりを体験してみたければ、ぜひ、やってみてください。
と、今、とさでん交通さんのホームページを見てみたら、今年は9月30日まで運行休止になっているではないか。
僕らのせい?
違うそうです。良かった・・・