まっすぐ北上する吉野川と県境の鹿〔4719〕2016/03/17
2016年3月17日(木)晴れ!
春晴れ!
そんな言葉があるのかないのか知りませんが、秋晴れがあるのなら、今日みたいなお天気を春晴れと呼ばなければならない。そんな、お天気。
で、今日は大阪へ出張。朝、香川県の坂出まで国道32号線を車で走り、坂出からマリンライナーと新幹線を乗り継いで、大阪へ。
今、マリンライナーの車内で、このにっこりを書きよります。
写真は、高知県と徳島県の県境の吉野川。丁度写真中央の、吉野川がカーブしちゅうところが、県境。おいしい鮎ずしとお蕎麦のお店があるのも、あそこ。
この部分、吉野川は、近視眼的には蛇行しちょりますが、地図で鳥瞰してみると、まっすぐ南から北へと流れております。四国山地の主脈を無理やり横切って、まっすぐに。ここから大歩危小歩危を通って阿波池田まで、まっすぐに。
河川というのは、当然ながら、山から流れ出して谷を刻み、海へと流れてゆく。まあ、当たり前っちゃあ当たり前。
しかし、この地形を眺めていると、実に不思議な感じがしてきます。四国山地の主脈の尾根部分は、高知と愛媛の県境であったり、高知と徳島の県境であったり。よく登る三嶺なんかがそうですな。それでいくと、この写真の界隈も、実は主脈の尾根が続くような場所。
ここに尾根が聳え、そこから吉野川が流れ出す、というのなら、わかる。
しかし、この吉野川は、無理やり、とも言えるような強引さで、主脈の南側からまっすぐに主脈を突っ切って北側へと流れているのでありますね。なので、大歩危小歩危の見事な渓谷が生まれた、とも言える訳だが、いったい、何故?
もう、気になって気になって。気になりませんか?
ここに、以前も一度書きましたが、かの養老孟司先生が登場。
昆虫マニアであらせられる養老孟司先生は、私が以前に高知で聴いた講演で、独自の学説?を展開しておられました。
なんども幾度も四国へは昆虫採集にやって来たそうです。で、昆虫の種類を分類していると、この、大歩危小歩危の直線部分から東と西で、生態系が分かれている。つまり、地質学者がどう言おうが、昆虫マニアから見れば、四国は、こっから東と西は元来別の島で、それがいつしかここでくっついたという風に見える、と。
そう考えると、吉野川が強引に四国山地主脈を突っ切って流れているのも、なんとなく納得できる、という話。
さあ。真相はわかりません。
しかし、カーナビを見ながらこの界隈を走るたんびに、不思議で不思議でたまらんなる感覚が、その説で納得できるような気もする。真相はわかりません。
今朝は、あの県境のところで、道路の真ん中を悠然と歩く鹿に遭遇。鹿は慌てて逃げようとするも、左は山で右は崖、という状況。困った彼は、右往左往しながら北上し、やっと見つけた藪の中へと消えてゆきました。鹿が悠然と歩く国道。
徳島と高知の県境には、今、鹿が増えて困っちょります。