南国市「斉藤牧場」〔455〕2004/07/14
2004年7月14日(水)快晴!
高知県地方、今日もとても暑い一日になりました。
今日は、ひまわり太郎、高知県南国市にある牧場に行っちょりました。ここは、南国市の北部の山の中に在る「斉藤牧場」。知る人ぞ知る、日本でもかなり有名な牧場でございます。
ここのご主人斉藤陽一さん(写真左手の方)は、若い頃は、南国市岩村という所で、牛舎で牛を飼いよりました。しかし、自分の信条として、牛が牛らしく、元気で長生きできる環境の牧場にしたいと考え、昭和43年頃、この山を切り拓きました。麓からの長い長い道路を作り、この山の木を切ってご覧のような牧場に仕上げたご苦労は、想像できないくらいものすごいものだったようです。
ここでは自然のままに牛が生活し、日に2回、搾乳のために牛舎へ帰って来る以外は、24時間、365日、急傾斜地にこしらえられた牧場に放牧されちょります。
高知の気温や急傾斜地での放牧に適した牛になるには、数世代必要とのことで、外部からの牛を入れずに、ここだけの雌牛で世代を継いできたのだそうです。そうして、斉藤さんの理想の牧場に育ってきたのであります。
「安心できる生乳をお客さんに届けよう」と思って始めたものではありません。牛に、牛らしい生活をさせて長生きさせることが、酪農の在るべき姿である、という理想のもとに始められたものです。牛舎で繋がれて飼われる牛に比べて乳量は半分しかありません。しかし、牧場の広さ、芝の状態、牛の頭数、環境に適応した牛社会などのバランスがとれた時、循環型の、ひとつの見事な酪農の理想型を創ることができたのです。
大規模にしていくことも無く、この牛の社会が何百年も続いていくように、そんな斉藤さんの思いが伝わってくる、見事な牧場です。
こんな牧場とお付き合いのできるひまわり乳業は、ほんとうに幸せなメーカーだと実感し、感謝の気持ちで一杯になった一日でございました。