三宝山から朝日を眺め、香宗川を考える〔4166〕2014/09/11
2014年9月11日(木)晴れ!
今日も良いお天気。昨夜、ちくと雨も降りましたが朝にはあがって心地良い風が吹きよります。
昨日のにっこりにも書いたように、昨夜は、土佐久礼で飲んでおりました。黒潮本陣。流石にカツオは絶品で、美味しい夜を過ごさせて頂きました。
で、土佐久礼20:26発の特急あしずりに乗って、高知へとモンて来たのであります。西岡酒造さんの「久礼」、おいしかったです。
で、土佐の酒文化の話になりました。
近年、日本酒と言えば、純米大吟醸のような、どっしりしているか、香り高いか、どちらかの高級なお酒がモテハヤされるようになりましたよね。確かに、おいしい。そんな日本酒は、海外でも人気が高いようで、様々な銘柄が風味を競い合い、ホントにおいしいお酒も増えました。
しかし。
コストパフォーマンスと土佐人の酒の飲み方から言いまして、久礼、西岡酒造さんの、醸造用アルコールも少し入ったタイプの「久礼」は、とても佳いお酒です。高知県人にとって飲みやすい、慣れ親しんだ感のあるお酒。純米大吟醸の、こじゃんと精米度の高いやつとかも好きですが、土佐の酒らしい、こんなお酒も大好き。安いですし。
そして燗酒。
昨夜も、最初だけ冷酒で、後は燗酒。盃が飛び交う宴会は、土佐ならではのもので、これには燗酒が必須。
で、その燗酒に利用するお酒は、やはり本醸造の、ツーンとくるやつでないとね〜、という話になりました。まっこと、そう。燗酒は、土佐酒、本醸造のツーんとくるやつの熱燗。これに限ります。ですよね?
ツーんとくる熱燗で、盃の交換をエンドレスで行う土佐の宴会。たまりませんな。これは、コミュニケーションも図れるし、会話もはずむし、盛り上がるし、とても良い、残していきたい文化であると思います。そんな話で盛り上がりながら、久礼の夜を楽しませて頂きました。
さて。
ここは今朝の野市、三宝山。あの、西洋のお城のような建物のある、三宝山スカイレストがあった場所から東の方向を撮影してみました。望遠鏡の痕跡の横、緑の草に覆われているのは胸間城壁。西洋のお城によくある、凸凹になったやつですね。そして眼下に広がる野市、香我美の平野。
中央、少し右手の山裾、白い大きな建物が、かつての三菱電機、現在のルネサステクノロジーさんの工場。その左手の谷の向こうから流れてくるのが香宗川。とっと向こうの山間、別役を源流とする香宗川は、太古の昔から、流域住民に恵みを与えてくれてきた川。
その中流の、山に鎮座ましますのが天忍穂別神社。あめのおしほわけじんじゃ。通称石船(いわふね)神社で、石船伝説に彩られる古い古いお宮さん。延喜式内社ですきんね。
何度も書いてきましたが、石船伝説は、物部氏に関係する伝説。河内から飛んできた石船が、野市、上岡山に降り立ち、再び舞い上がって香宗川上流の山に降り立った、という伝説。
その石船神社付近は、物部氏の勢力が住み着いて、根拠とした、と言われます。
野市、上岡山付近は、むかし、物部氏の部民が住んだので物部郷と呼ばれました。
石船伝説は、物部氏の根拠の変遷を、指し示してくれる伝説かも知れません。
この写真を見ると、香宗川の上流方面に、四国山地の山々が奥深く幾重にも連なっていきます。人々は、水や金属など、生活に必要な資源を求めて、山へ山へと入っていったのでしょうか。
この、撮影した場所には、スカイラインの途中から山道に入っていくと、行けます。眺望絶佳。誰も居ない静かな山頂。この凄い風景を独り占めにできる、贅沢な場所。